建築物や工作物について解体・改修するときは、解体等工事の受注者・自主施工者は、着手前にアスベストが使用されているか否かの事前調査を行い、調査結果を発注者へ書面で説明する必要があります。

アスベストは国際がん研究機関によって発がん性物質に分類されており、現在では製造や使用が禁止されています。しかし古い建築物には今もアスベストが使われている可能性があり、2050年頃まではアスベスト廃棄物が継続して排出されると想定されています。

労働安全衛生法等の法令の規制対象となるアスベストは、現在では製造や使用が禁止されています。しかしアスベストが規制される以前に建てられた建物にはアスベストが含まれており、今後そのような建物の解体が必要となります。アスベストを含む建築物等の解体・改修工事を行う場合には、石綿障害予防規則等の法令に基づき、アスベスト含有の有無の事前調査、労働者に対するアスベストばく露防止措置、作業の記録・保存などを行う必要があります。

アスベストの危険性について

アスベストは、非常に細かな繊維でできており、空気中に飛散すると呼吸とともに人間の肺に入り込み、分解されることなく肺に残ってしまう性質を持ちます。そして10~40年という長い期問を経て、肺がん、じん肺、中皮腫という重大な病気を発症させます。

労働安全衛生法等の法令の規制対象となるアスベストは、現在では製造や使用が禁止されています。しかしアスベストが規制される以前に建てられた建物にはアスベストが含まれており、今後そのような建物の解体が必要となります。アスベストを含む建築物等の解体・改修工事を行う場合には、石綿障害予防規則等の法令に基づき、アスベスト含有の有無の事前調査、労働者に対するアスベストばく露防止措置、作業の記録・保存などを行う必要があります。

アスベストのレベルについて

アスベストのレベルは先述した通り、「アスベスト粉じんの飛散のしやすさ(発じん性)」によって分けられています。アスベストのレベルは1から3までの3段階に分けられます。アスベストにおいてはレベル1が最も危険な段階です。通常数値が低い方が危険レベルも低く表記されることが一般的ですが、アスベストにおいてはレベル1が最も危険レベルが高くなっているので、注意が必要です。

アスベストの危険性に関しては以下のようにレベル分けされています。

レベル1:発じん性が非常に高い

最も危険性が高いレベル1は発じん性が高く、取り扱い建材の種類として代表的なのは「石綿含有吹付け材」です。見た目は綿のように白くモコモコしており、解体する際にこの綿のようなアスベストが飛び広がってしまうので大変危険です。

レベル2:発じん性が高い

2番目に危険性が高く、取り扱い建材の種類は石綿含有保温材、耐火被覆材、断熱材などが挙げられます。これらはレベル1程の飛散は見られませんが、密度が低いため軽く一度崩れると一気に飛び広がる可能性があるため、こちらも危険と言えます。

レベル3:発じん性が比較的低い

3つの中では最も危険度が低いレベル3はアスベストを含む  建材を指します。アスベスト含有建材はアスベストが建材の内部に含まれているので、アスベストレベル1や2と比較するとアスベストが飛散する可能性は低いものの、建材の破損などにより内部からアスベストが飛散する恐れがるので注意が必要です。

アスベスト除去作業を行う際の注意点

■看板設置(「事前調査結果」ならびに「解体等作業に関するお知らせ」)

■近隣住民への挨拶

■石綿作業主任者選任

■隔離養生

近隣住民への周知や挨拶

解体工事前の挨拶は、迷惑をかけてしまう近隣住民に対して欠かせない配慮です。解体工事では、業者がどれだけ気を配って工事を進めてくれても、近隣住民にストレスを与えてしまいます。きちんとした挨拶がないまま工事が始まれば、近隣住民の不信感やストレスがより大きくなるため注意が必要です。

アスベストに関する資格

アスベスト処理工事を行う業者に明確な資格制度はありません。ただし事業を行ううえで「石綿作業主任者の選任」、「労働者全員に石綿特別教育を実施 」、「特別管理産業廃棄物管理責任者の設置」などが必要です。

その他にも以下の役割の担当者を選定する必要があります。

■石綿取扱作業従事者

■石綿作業主任者

■特別管理産業廃棄物管理責任者

■アスベスト診断士

■建築物石綿含有建材調査者

■作業環境測定士

それぞれ詳しく見ていきましょう。

石綿取扱作業従事者

石綿取扱作業従事者はアスベストを取り除くための専門の資格です。

石綿取扱作業従事者の特別教育を受けていない場合、作業関係者以外は現場に入ることはできません。

石綿作業主任者

石綿作業主任者は、労働安全衛生法で定められた国家資格です。技能講習を修了した人の中から事業者によって選任されます。石綿作業主任者は、労働者をアスベストの汚染から守るにはどの方法がよいのかを選び、予防装置を点検したり、保護具の使用状況を監視したり、現場での指揮も行います。現場監督のような存在ですが、除去作業もするので労働者でもあります。

隔離・養生

養生とは、周囲の家への騒音やほこりなどの被害を抑える為に行う作業です。

解体工事中は建物内に残っているゴミやホコリ、建材を壊した際の細かな破片やガラス片などが広範囲に飛散します。もし養生を設置していなければ、これらが隣家に飛散し洗濯物を汚してしまう、車を傷つけてしまう、部屋の中をホコリだらけにしてしまう、現場前を通りかかった人が吸い込んで健康被害を招いてしまうといったリスクが考えられます。

基本的には足場を組み、「養生シート」と呼ばれる防音シートで建物を覆います。稀に、工事費を削減するために養生シートを付けずに工事を行う業者がいますが、近隣に大迷惑をかけるので、対策を行いましょう。

保護具について

アスベスト除去作業では、防護服などの特殊な保護衣の着用が義務付けられています。具体的には、厚生労働省が定めた石綿障害予防規則において、「日本工業規格 JIS T 8115 の浮遊固体粉じん防護用密閉服(タイプ5)同等品以上のもの」を使用すべきとしています。

アスベストは目に見えないほどの細かい繊維であり、吸い込むと甚大な健康被害を及ぼす危険性があります。そのため、除去作業を行う作業者には、アスベストを吸い込まない、衣服に侵入しないようにするための密閉性の高い防護服が必須なのです。

アスベスト対策用防護服の特徴

アスベストには6つの種類あり、1番小さなものでは直径0.02~0.08マイクロメートルです。どれも目に見えないほどの細かい繊維で、保温・断熱材や摩擦材などさまざまな工業製品に使用されています。

小さなアスベストの粒子を侵入させないために、防護服の表面の繊維は幾重にも重ねてあることが多く、密閉性も高いのが特徴です。化学防護服は、タイプ1~6までの6種類に分けられていますが、アスベスト除去の際にはタイプ5の防護服が適しています。

タイプ5の防護服の特徴としては、服(完成品)として微粒子エアロゾル漏れ率試験に合格しているので、アスベスト繊維が防護服内に入りにくいことが挙げられます。

作業レベルに合った防護服を選ぶ

アスベストの除去作業には、アスベストの飛散の危険性によって作業レベルが1~3に分けられていることを解説しました。アスベストの除去作業を行うには、作業レベルに合った防護服を選ぶ必要があります。

アスベスト解体工事は専門的な知識と技術が必要です

アスベストは人体に有害であり、取扱いには十分な注意が必要です。アスベスト解体工事を請け負う業者は「アスベストの有害性」「粉じんの発散防止」「保護具の使用方法」など必要な講習を受ける義務があります。解体業者に工事を依頼する際は、アスベスト除去工事の経験と実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。