アスベスト調査費用の相場

アスベスト調査における費用の内訳としては、主に以下のものがあります。

・事前調査費用
・分析調査費用
・サンプル採取費用

上記の費用のほかに、調査報告書の作成費用がかかる場合があります。事前調査費用には、図面調査と現地調査の費用が含まれます。図面調査とは、建築された当時の図面を参考にしながら、建材にアスベストが含まれているどうかを調べることです。また、現地調査とは、図面調査の結果を元にして建物の外観や内部を目視で調査することを指します。目視で確認できない場合は分析調査を行います。分析調査費には定性分析と定量分析の費用が含まれます。定性分析とは、建材にアスベストが含まれているかどうかを分析する方法であり、定量分析とは建材にアスベストがどのくらい含まれているかを調べる方法です。そのため、定性分析でアスベストが含まれていることが判明した場合に定量分析を行います。定量分析はX線を利用して行いますが、より正確な分析を行うために建材から試料を採取して分析を行う場合があります。サンプルとしての試料を採取する場合は別途費用がかかります。自治体によってはアスベスト調査に関する補助も行っている場合があるので、必要に応じて利用するとよいです。

事前調査費用

書面調査(第一次スクリーニング):2~3万円(1現場につき)
現場調査(第二次スクリーニング):2~5万円(1現場につき)

事前調査とは、工事前に建築物等に使用されている建材のアスベスト含有の有無を調査することをいいます。調査はアスベスト含有無しの証明を行うことから始まり、その証明ができない場合は分析調査を行うか、石綿含有とみなすことが基本となります。
事前調査の第1段階は書面による調査(設計図書等の調査)です。図面などの書面や聞き取りから情報をできる限り入手し、それらの情報からできる限り多く、アスベストの使用の有無に関係する情報を読み取ります。現地での目視による調査を効率的・効果的に実施できるよう準備を行う必要があります。発注者や建築物の過去の経緯をよく知る施設管理者や工事業者等の関係者にヒアリングすることで、図面から読み取れない情報を得ることも重要です。書面調査は、調査対象建築物に係る情報を理解・把握することにより、現地での目視調査の効率性を高めるとともに、石綿含有建材の把握漏れ防止につながるなど、調査の質も高めるものであり、重要な工程となります。その後、書面調査の情報を元に現地にて目視調査を行います。書面にはのっていない箇所にアスベストが使用されていたり、見落とされがちな箇所もあるので、知識をもった専門家による調査をおすすめします。

分析費用

定性分析:3~6万円(1検体につき)
定量分析(X線回析分析法):3~6万円(1検体につき)
定性分析+定量分析:4~10万円(1検体につき)

アスベストの使用に関して、0.1%の含有を超えた吹付け材や保温材等の使用が禁止されています。その含有量を調べるために定性分析や定量分析といった手法が使用されます。 定性分析とは、吹付け材や保温材等に0,1%を超えたアスベストが含まれているか否かを調べる分析です。偏光顕微鏡法や位相差分散顕微鏡法・X線回析法といった方法によってアスベストの含有量を明らかにしていきます。アスベストの有無を分析した後で、アスベストが使用されていると判断された場合は定量分析を行って、その使用率を計算することになります。

アスベスト粉じん濃度測定費用

敷地内環境(総繊維数);5,000円前後(1カ所につき)
室内環境(総繊維数);5,000円前後(1カ所につき)
アスベスト除去工事現場(総繊維数);5,000円前後(1カ所につき)
分析走査電子顕微鏡法(アスベストの同定):1.5万円前後(1カ所につき)

アスベストの除去作業時やアスベストを使用している建築物の維持管理(室内環境モニタリング)、あるいは解体時などに空気中の繊維状粒子(アスベスト粉じん)の濃度測定を行います。

その他

アスベストの分類により調査費用が異なってきます。アスベストは発じん性によって3段階に分類されます。発じん性とは、外力を与えた際に飛散する度合いのことで、飛散しやすいものほどレベルの数値が低くなります。

レベル1:発じん性が著しく高い(成分分析が必要)

柱や梁、天井にアスベスト含有吹き付け材が吹き付けられていることが多く、この場合レベル1として分類され、作業を慎重に進めなければなりません。このためアスベスト除去費用が高くなりやすく、費用相場は1.5~8万円/㎡程度と考えるとよいです。

レベル2:発じん性が高い(成分分析が必要)

アスベスト含有保温材やアスベスト含有断熱材、アスベスト含有耐火被覆材はレベル2に分類され、建物の内壁や配管、柱に施工されていることが多いです。発じん性が高く、レベル1と同様に慎重に作業を進めなければなりません。解体費用相場は1万円~5万円/㎡程度が目安となります。

レベル3:発じん性が比較的低い(事前調査を行わずアスベスト含有建材として処分可能)

レベル3はその他アスベスト建材で、屋根材やサイディング外壁材にアスベストが採用されているケースが多いです。レベル3はレベル1やレベル2と比べると危険性は低いと言われており、手作業で除去工事が行われることもあります。このため、レベル3のアスベスト除去費用相場は0.3万円/㎡程度となります。30坪程度の住宅の屋根であれば10~20万円程度、外壁であれば20~30万円程度の費用がかかると考えておけばよいです。

アスベスト解体の補助金制度について

国土交通省は、民間建築物に対するアスベストに対して補助金制度を創設しています。 補助金の有無は地方公共団体(市区町村)によって、支給対象や支給額が異なるので、近隣の地方公共団体に確認・相談する必要があります。地方公共団体によって異なりますが、アスベスト解体の調査または除去に対して補助金が支給されます。

【アスベスト調査費用補助対象となる建築物】
・吹付けアスベスト
・アスベスト含有吹付けロックウール
・吹付けバーミキュライト
・吹付けパーライト

【補助金の金額】
1棟あたり25万円

大気汚染防止法及び石綿障害予防規則の改正により、建築物などの解体・改修工事を行う施工業者は、2022年4月1日以降に着工する一定規模以上の解体・改修工事について、アスベストの使用の有無に関する事前調査の結果を、労働基準監督署及び地方公共団体に報告することが義務付けられました。事前調査は、原則全ての解体・改修工事が対象となります。設計図書等の文書による調査と目視による調査の両方を行う必要があります。このうち、建築物において報告義務が生じるのは、解体部分の床面積の合計が80㎡以上の解体工事と、請負金額が税込み100万円以上の改修工事で、これには個人宅のリフォームや解体工事なども含まれます。なお、報告義務が発生しない場合においても、工事発注者に対して書面で調査結果を掲示する必要がある点に注意が必要です。事前調査については、現時点では建築物石綿含有建材調査者または(一社)日本アスベスト調査診断協会の登録者による調査が「望ましい」とされており、2023年10月以降に義務化される予定です。事前調査の結果、石綿が「有り」または「有りとみなす」となった場合は、法令等に基づき、適正な石綿飛散防止、ばく露防止等の措置を講じることが求められます。

解体工事資格の経過処置について

平成26年6月4日に、「建設業法等の一部を改正する法律(改正建設業法)」が公布され、それまで「とび・土工・コンクリート工事業」に含まれていた「解体工事業」が29種目の建設業許可の業種区分として新設されました。
新たな建設業許可区分への移行期間として、それまで解体工事に携わっていたとび・土工工事業の許可業者、とび・土工・コンクリート工事業の技術者に対して、新設された解体工事業の営業許可を受けなくても、しばらくは当該営業を営むことができる経過措置期間が設けられました。解体工事業の新設に伴う経過措置期間については、「解体工事業の建設業許可」と、「解体工事業の技術者要件」に関するものでそれぞれ期間が異なります。
今回の記事では、建設業法改正の背景とその内容、解体工事業の新設に伴う法律上の変化や、建設業許可区分の変更に伴う経過措置について解説いたします。

建設業法改正の背景

建設業法の改正により、それまで28種類だった建設業許可業種に、解体工事業が新設され、29種目の許可業種となりました(建設業法第二条第一項の別表第一を参照)。改正前は、解体工事は「とび・土工・コンクリート工事業」に含まれており、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可を受けていれば解体工事を行うことができました。しかし、近年は高度経済成長期に造られた建築物や工作物等の老朽化が進行しており、解体工事現場における公衆災害・労働災害の増加や、防災面および環境面への配慮の必要性の高まりなどを背景として、平成26年6月4日公布の建設業法改正(平成28年6月1日施行)により、解体工事業は新たな建設業許可区分のひとつとして独立しました。この解体工事業の新設は、疎漏工事や公衆災害・労働災害を防止するとともに、専門工事業の地位の安定・技術の向上を目的としています(1)。解体工事は、現場の安全管理や建設産業廃棄物の処理、建築資材のリサイクル方法についての高度に専門的な知識・技術が要求されるということで、今回の業種区分や技術者資格の見直しに繋がりました。

建設業法改正による変更点

解体工事業を営もうとする者は、解体工事を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければなりません。解体工事業の登録をしていると、建設業許可がなくても、請負金額が500万円(税込)未満の解体工事を行うことができるようになります。請負金額が500万円(税込)以上の解体工事を請け負うためには、解体工事業の登録に加えて、建設業許可が必要となります。また、請負金額に関わらず、解体工事を請け負うためには解体工事業の登録が必須となります。
建設業法の改正に伴って、それまで「とび・土工・コンクリート工事業」の建設業許可で解体工事を行っていた許可業者や、解体工事業許可の新規申請をする業者は、新たに解体工事業の許可申請の手続きを行う必要があります。また、とび・土工・コンクリート事業の技術者が解体工事業の技術者とみなされるためには、登録解体工事講習および規定の実務経験年数の要件を満たさなければいけません。
解体工事業の許可を得るためには、技術力・経営能力・誠実性・財産的基礎が必要であり、①技術管理者の設置②登録の拒否事由(欠格要件)に該当しないこと、の二つの要件を満たす必要があります。また、解体工事業の登録は、解体工事を施工する都道府県ごとに申請が必要です。
解体工事業の技術管理者の登録には、

①必要な実務経験年数を満たすこと、もしくは

②特定の資格を持っていること

のいずれかが必要になります。①は建設リサイクル法の第三十一条、②は同法の第二十四条で定められています(2)。解体工事における監理技術者要件は、

①1級土木施工管理技士

②1級建築施工管理技士

③技術士(建設部門又は総合技術監理部門(建設))

④主任技術者としての要件を満たす者のうち、元請として4,500万円以上の解体工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者

のいずれかの条件を満たすこととなります。
また、解体工事における主任技術者要件は、

①監理技術者の資格のいずれか

②2級土木施工管理技士(土木)

③2級建築施工管理技士(建築又は躯体)

④とび技能士(1級)

⑤とび技能士(2級)合格後、解体工事に関し3年以上の実務経験を有する者

⑥登録技術試験(種目:解体工事)

⑦大卒(指定学科)3年以上、高卒(指定学科)5年以上、その他10年以上の実務経験

⑧土木工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者

⑨建築工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者

⑩とび・土工工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者

のいずれかを満たすこととなります(3)。この経過措置期間中に新しい許可要件を満たせなかった場合、解体工事業許可は取り消し処分となります。なお、同法の施工日時点で許可を取得していない建設業者については、経過措置は適用されません。

建設業法改正に伴う解体工事資格の経過措置について

国土交通省「とび・土工工事業の技術者を解体工事業の技術者とみなすこととする経過措置期間の延長について」(https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001394746.pdf)より

「建設業法等の一部を改正する法律(平成26年法第55号)」は、平成26(2014)年6月4日付けで公布され、平成28(2016)年6月2日に施工されました。解体工事業の新設に伴う経過措置期間は、「解体工事業の建設業許可」と、「解体工事業の技術者要件」でそれぞれ異なります。解体工事業の建設業許可については、施行日時点でとび・土工工事業の許可を受けて解体工事業を営んでいる建設業者は、令和元年(2019年)5月31日までの3年間は解体工事業の許可を受けずに解体工事を施工することが可能であるとされました。解体工事業の技術者要件については、令和3(2021)年3月31日までの5年間は、既存のとび・土工工事業の技術者も解体工事業の技術者とみなす経過措置が取られました(4)。解体工事業の技術者にまつわる経過措置については、新型コロナウイルス感染症の拡大による登録解体工事講習の受講機会の減少等を受け、経過措置期間が令和3(2021)年6月30日までに延長されました(5)。
解体工事業の建設業許可については、経過措置期間は令和3(2021)年3月31日で終了しました。また、解体工事業の技術者要件についても、令和3(2021)年6月30日に経過措置期間が終了しました。つまり、令和3(2021)年6月30日で、すべての経過措置期間が終了したことになります。

株式会社エコ・テックの解体工事、アスベスト・ダイオキシン対策について

株式会社エコ・テックは、大規模施設や大型建築物の解体工事も承ります。アスベスト対策工事・ダイオキシン対策工事の他、土壌汚染対策工事が必要な解体工事もトータルでご対応致します。豊富な実績と施工ノウハウにより、様々な解体工事のご相談を承っているエコ・テック。環境保全に伴う各種法令を熟知し、解体工事に必要な調査・対策工事などを適正価格・適正プランでご対応させていただきます。高い専門性が必要な大規模施設の解体工事もコンプライアンスを徹底し、安全かつ厳正な施工体制でお客様の期待にお応えします。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

土壌汚染調査の調査義務について

土壌汚染の調査義務が発生する場合について

土壌調査には、法的な義務による調査(法定調査)と、自主調査(任意調査)の2種類があります。土壌汚染の調査義務は、平成14年5月に成立・公布された土壌汚染対策法、または各都道府県が定める条例に該当する場合に生じます。土壌汚染対策法により調査義務が生じる条件には、以下の三つがあります。法的に義務付けられているこれらの調査は、対応する土壌汚染対策法の条文によって、それぞれ①3条調査、②4条調査、③5条調査とも呼ばれます。

① 特定有害物質を製造、使用又は処理する施設の使用が廃止された場合(3条)
② 一定規模以上の土地の形質の変更の際に土壌汚染のおそれがあると都道府県知事が認める場合(4条)
③ 土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事が認める場合(5条)(1)

これらの場合には、原則的に土地の所有者が、必要な届出を提出し、土壌汚染の調査を依頼し、その調査結果を都道府県知事に報告する義務を負います。

環境省『土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第2版)』より

3条調査について

3条調査は、水質汚濁防止法第二条第二項で定義されている有害物質使用特定施設(以下、特定施設と表記)を廃止する際に、行う必要がある調査です。特定施設とは、「特定有害物質をその施設において製造し、使用し、又は処理するもの(土壌汚染対策法第三条第一項)」を指します。特定有害物質は、水質汚濁防止法第二条第二項第一号で「人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質」とされており、土壌汚染対策法施行令によって鉛、砒素、トリクロロエチレン等、26種類の物質が特定有害物質として指定されています(土壌汚染対策法施行令第1条)。特定有害物質は、揮発性有機化合物の第一種特定有害物質、重金属等の第二種特定有害物質、農薬・PCB等の第三種特定有害物質の3種類に分類されています(2)。
26種類の特定有害物質の内訳は、第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)がクロロエチレン(塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン(塩化ビニリデン)、1,2-ジクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン(D-D)、ジクロロメタン(塩化メチレン)、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ベンゼンの12種類、第二種特定有害物質(重金属等)がカドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、フッ素及びその化合物、ホウ素及びその化合物の9種類、そして第三種特定有害物質(農薬、PCB)が2-クロロ-4,6-ビス-1,3,5-トリアジン、N,N-ジエチルチオカルバミン酸S-4-クロロベンジル(別名 チオベン カルブ又はベンチオカーブ)、テトラメチルチウラムジスルフィド(別名 チウラム又はチラム)、ポリ塩化ビフェニル(別名 PCB)、有機リン化合物(ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト、ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト、ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト及びエチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホス ホネイトに限る)の5種類となります(2)。

4条調査について

3000㎡以上の土地の形質の変更をする際には、各都道府県知事への届出が必要になりますが、その際に土壌汚染のおそれがあると認められた場合には、4条調査が義務付けられます。ここでの「土地の形質の変更」とは、アスファルトの敷設・引きはがし、道路工事、抜根、土壌の仮置き、建物解体に伴う基礎土壌の掘削、整地、埋蔵文化財調査、くい打ち等を指します(3)。掘削や盛り土の別を問わず、上記の土地の形状を変更する行為全般を行う面積の合計が3000㎡以上になる場合には、土地の形質の変更を行う30日前までに届出が必要となります。しかし、「形質変更の対象区域外への土壌の搬出」。「土壌の飛散または流出を伴う土地の形質の変更」、「形質変更に関わる部分の深さが50cm以上」のいずれにも該当しない場合には、作業面積に関わらず、届出の対象外となります。そのため、土壌を搬出しない農作業(耕起や収穫等)や、林業の作業路網の整備などは届出の対象外となります。また、非常災害のために必要な応急措置として行う行為の場合には、届出は必要ありません。

5条調査について

5条調査は、土壌汚染対策法3条および4条の規定にはあてはまらないが、「土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事が認める場合」に行われます。対象となる土地の監督行政庁が発する調査命令によって、調査の範囲、特定有害物質の種類、報告の期限が定められ、人の健康被害が生ずるのを防ぐために調査および除去等の措置がとられます。
5条調査の対象となるのは、「土壌汚染が存在する蓋然性が高い土地であって、かつ、汚染があるとすればそれが人に摂取される可能性がある土地(4)」で、『土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第2版)』によれば、「① 土壌汚染の蓋然性が高く、かつ、人の暴露の可能性があること」、「② 調査の命令の対象とならない土地でないこと」の条件を満たした土地が対象となります。
「① 土壌汚染の蓋然性が高く、かつ、人の暴露の可能性があること」について、具体的には、地下水経由の観点もしくは直接摂取の観点から判断がなされます。地下水経由の観点からの土壌汚染が明らかであるか、もしくは汚染のおそれがある土地については、当該土壌汚染に起因して現に地下水汚染が生じ、かつ、当該土地の周辺で地下水の飲用利用等がある場合に、5条調査の対象となります。また、直接摂取の観点からの土壌汚染が明らかであるか、もしくは汚染のおそれがある土地については、当該土地が人の立ち入ることができる状態となっている場合に調査の対象となります。
「② 調査の命令の対象とならない土地でないこと」について、義務調査の対象とならない土地には、「汚染の除去等の措置が講じられている土地」と、「操業中の鉱山及びその付属施設の敷地等」が該当します。
なお、土壌汚染状況調査の対象となる土地の基準は、土壌汚染対策法施行令第3条第1号及び第2号によって規定されています。

自主調査と義務調査

以上が、法的な義務による土壌調査の概要ですが、法的な義務がなくても、いくつかの理由から自主調査を行う場合があります。法的な義務に因らない自主調査の主な目的には、土地を担保に金融機関から融資を受けるための正確な担保価格の把握、土地売買の取引成立後のトラブル防止、土地の買い手への安全性のアピール等が挙げられます。特定有害物質を取り扱わない工場や、特定施設には含まれないガソリンスタンド等の跡地を売却する際など、取引成立後に訴訟トラブルになるリスクを無くすため、自主調査を行うケースがあります。一般社団法人土壌環境センターが会員企業100社を対象に行った『土壌汚染状況調査・対策』に関する実態調査結果(令和2年度)」によれば、対象企業が受注した土壌調査5,629件のうち、自主調査は4,673件にも上り、自主調査が土壌調査全体に占める割合は8割以上となっています(5)。

株式会社エコ・テックの土壌汚染調査及び対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベスト調査方法

アスベスト調査について

建築物等に使用されている建材に石綿が含有しているかの有無を、工事前に調査することを事前調査といいます。調査は石綿含有無しの証明を行うことから始まり、その証明ができない場合は分析調査を行うか、石綿含有とみなすことが基本となります。建築基準法など各種法律に基づき施工された石綿含有建材以外にも、改修や改造、補修などにより、想定できないような場所に石綿が使用されている場合があるため、見落とさないよう、建材等の使用箇所、種類等を網羅的に把握し的確な判断を行う必要があります。

事前調査の対象

①建築時期や規模、用途を問わず、全ての建築物・工作物の解体・リフォーム(改造・補修)工事を行う際は、アスベスト含有建材の有無を調査(事前調査)する必要があります。※建築物等の解体等工事を業者等に依頼しないで、自ら施工する場合も含みます。

②事前調査では、アスベスト含有建材(特定建築材料)の吹付け石綿(レベル1)、断熱材等(レベル2)、成形板等(レベル3)の有無を確認します。

対象となる主な建材

・アスベストを含有する吹付け材
・アスベストを含有する保温材
・アスベストを含有する成形板
・アスベストを含有する仕上塗材

事前調査の主な項目

・アスベスト含有建材の使用の有無
・アスベスト含有建材の種類
・アスベスト含有建材の使用個所
・アスベスト含有建材の量または面積

アスベスト調査の流れ

①書面調査

書面調査では、図面などの書面や聞き取りから情報をできる限り入手し、それらの情報からできる限り多く、石綿の使用の有無に関係する情報を読み取る必要があります。発注者や過去の経緯をよく知る施設管理者や工事業者等の関係者に対するヒアリング等により情報を入手することも重要です。それらにより、工事概要や建 築物等に関する情報のほか、建築物等に使用されている個々の建材を把握するとともに、得られた情報から石綿含有の有無の仮判定を行います。書面調査は、現地での目視による調査(現地調査)を効率的かつ効果的に実施できるよう準備を行うものです。書面調査は、調査対象建築物に係る情報を理解・把握することにより、現地での目視調査の効率性を高めるとともに、石綿含有建材の把握漏れ防止につながるなど、調査の質を高めるものであり、重要な工程です。これらの質と効率を高めるには、建築や建材などの知識が重要となります。

②現地調査(現地による目視調査)

設計図書や竣工図等の書面は石綿含有建材の使用状況に関する情報を網羅しているものではなく、必ずしも建築物の現状を現したものとは限らないことから、書面調査の結果を以て調査を終了せず、石綿の使用状況を網羅的に把握するため、原則として現地で目視調査を行うことが必要とされています。例えば、仕様を満たすため現場判断で設計図書と異なる施工をした場合や、設計図書には残っていない改修が行われている場合があります。そのため、書面調査はあくまで下調べに過ぎず、相違があれば、現地での目視調査の結果が優先されます。

現地での目視調査を踏まえ、建材の石綿含有の有無を判断します。判断は、読み取った建材情報と各種情報との照合による判断、分析による判定、石綿含有みなしと取り扱うことにより行います。石綿含有とみなす場合は、吹付け材や保温材等を作業基準のことなる成形板等や仕上塗材と扱わないよう注意が必要です。石綿含有とみなした場合は、当該解体等工事は石綿含有建材の除去等に該当することはもちろん、当該建材が廃棄物となった際に廃石綿等又は石綿含有産業(一般)廃棄物として扱うことになります。

見落としやすい例

内装等の内側に石綿建材が隠れている例や、一区画のみ石綿建材が使用され見落としやすい例があります。

a 内装仕上げ材(天井ボード、グラスウールやセメント板等)の下に石綿含有吹付け材が存在する例(過去の囲い込み工事等による)
b 石綿含有吹付け材の上からロックウール(石綿含有無し)が吹き付けられる例
c 耐火建築物、鉄骨梁への耐火被覆吹付けロックウール施工時に他部材へ吹きこぼれた例(または、これらを見落とし、天井上吹付けロックウール等の脱落・堆積物を見逃す例)
d 鉄骨造の柱・梁に石綿含有吹付け材が存在しその内装仕上げ材としてモルタル等が使われている例
e 鉄骨造の柱に吹き付けられた石綿含有吹付け材の周囲をブロック等で意匠的に囲われている例

③採取

分析を行うこととなった建材の試料採取については、目的とする分析対象を採取できるよう同一材料と判断される建築材料ごとに、代表試料を選定し、採取しなければなりません。一般に分析は、分析対象の代表性と変動性(均一性)を考慮したものとすべきであり、建材の石綿分析においては、具体的には、現地での目視調査において同一と考えられる範囲を適切に判断し、試料採取において建材にムラがあることを考慮しなければなりません。例えば、吹付け材であれば、色違いの部分や複数回吹付けがなされた場合は、それぞれの施工部位を別の建材と判断する必要があります。また、吹付け材の場合であれば、試料採取は該当する吹付け面積を3等分し、各区分から1個ずつサンプルを採取する必要があります。試料採取箇所の判断を適切に行う観点から、石綿に関し一定の知識を有し、的確な判断ができる者が採取箇所の判断を行うことが重要です。

④分析調査

大防法及び石綿則において、石綿含有ありとみなす場合を除き、石綿含有の有無が不明な場合は分析を行うことが義務づけられています。分析方法は、日本工業規格(JISA 1481 規格群をベースとし、その実施に当たっては、厚生労働省の「石綿則に基づく事前調査のアスベスト分析マニュアル」の記載内容を優先する必要がある点に留意する必要があります。これに基づく石綿分析の流れとしては、まず、建材中の石綿の含有の有無を調べるための定性分析を行います。定性分析で石綿が含有していると判定された場合は、含有率を調査するための定量分析を行い、建材中の石綿の含有率(0.1%以下か否か)を確定させます。ただし、定性分析で石綿ありと判定された場合において、定量分析を行わずに、石綿が 0.1%を超えているとして扱うことも可能です。なお、吹付け材については、ばく露防止措置を講ずる際の参考とするための含有率を調査するための定量分析を行うことが望ましいとされています。

⑤報告書の作成

大防法上、特定粉じん排出等作業の届出は発注者に義務づけられており、当該作業に該当するか否か、発注者に報告するための書面を作成することになります。事前調査による記録から、事前調査の結果報告書を作成します。改修工事や今後も建築物等を使用する場合の石綿の除去等については、事前調査の範囲が建築物の工事関連箇所のみとなり、事前調査の報告書も当該箇所のみの結果となります。改修工事等の事前調査の結果が、将来解体等する場合に、調査結果が誤って流用されないよう、調査を実施した範囲、調査対象建材、石綿含有建材の有無と使用箇所について図面や概略図で具体的な場所がわかるように記録を報告書に添付することが必要です。なお、関係者間での情報共有のため、解体の場合であっても、報告書には事前調査の記録を添付することが望ましいです。また、破壊しないと調査できない場所であって解体等が始まる前には調査できなかった場所があった場合については、発注者にあらかじめ報告するため報告書に明記する必要があります。

アスベスト解体による事前調査の流れについて

解体業を始める前には、建設業許可または解体工事業登録を行う必要があります。解体工事業登録をしていれば、建設業許可がなくても解体工事は可能となります。しかし、建築物や工作物を解体または解体を含む建設工事の請負金額が500万円(税込)以上を施工する場合は、建設業許可が必要となります。建設業許可は建設業法、解体工事業登録は建設リサイクル法に基づく許認可です。

解体工事業登録に関する資格一覧

①1級建築士

1級建築士とは、国土交通大臣から認可を受けた国家資格です。1級建築士は、1級というだけあり、建築できる建造物に制限がなく、取り扱える建築物の規模が大きいため、2級建築士と比べて設計業務の内容も高度かつ多岐に渡ります。設計業務は「構造設計」「設備設計」「意匠設計」の3つに分けられます。

②2級建築士

2級建築士とは、建築基準法によって定められた、都道府県知事より認可された国家資格です。この資格を取得すると、建築のプロとして認められ、戸建住宅などの建築物の設計や工事管理などを請け負うことができるようになります。ただし、建物の構造や高さ、面積により、建築できる建造物に制限があります。2級建築士の仕事内容は主に「設計業務」と「工事管理業務」の2つです。

③1級建設機械施工技士

建設機械施工管理技術検定試験は、建設工事の機械化施工に従事する技術者の技術の向上を図ることを目的とし建設業法第27条第1項に基づき国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。各種建設機械を用いた施工(トラクター系建設機械操作施工法、ショベル系建設機械操作施工法、モーターグレーダー操作施工法、締固め建設機械操作施工法、舗装用建設機械操作施工法、基礎工事用建設機械操作施工法、建設機械組合せ施工法)における指導や監督的業務を行うことができます。

④2級建設機械施行技士

2級は第1種から第6種に分かれそれぞれの機械を用いた施工において、運転・施工の業務に携わり、各機種の運転技術者、また一般建設業の現場の主任技術者として施工管理を行うことができます。
第1種 ブルドーザー(トラクター系建設機械操作施工法)
第2種 油圧ショベル(ショベル系建設機械操作施工法)
第3種 モーターグレーダー(モータ・グレーダー操作施工法)
第4種 ロードローラー(締固め建設機械操作施工法)
第5種 アスファルトフィニッシャ(舗装用建設機械操作施工法)
第6種 アースオーガー(基礎工事用建設機械操作施工法)

⑤1級土木施工管理技士

土木施工管理技士は、国土交通省管轄の国家資格のうちの1つです。1級土木施工管理技士は河川、道路、橋梁、港湾、鉄道、上下水道、などの土木工事において、主任技術者または、監理技術者として施工計画を作成し、現場における工程管理、安全管理など工事施工に必要な技術上の管理などを行うことができます。

⑥2級土木施工管理技士

2級土木施工管理技士は土木、鋼構造物塗装、薬液注入に分かれ、それぞれの種で河川、道路、橋梁、港湾、鉄道、上下水道などの土木工事において、主任技術者として施工計画を作成し、現場における工程管理、安全管理など工事施工に必要な技術上の管理などを行うことができます。

⑦1級建築施行管理技士

建築施工管理技士技術検定制度は、建設業法第27条に基づき、国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。1級建築施工管理技士の資格を取得すると、特定建設業の「営業所ごとに置く専任の技術者」及び現場に配置する「監理技術者」として認められます。

⑧2級建築施行管理技士

2級建築施工管理技士の資格であれば、一般建設業の許可を受ける際に必要な「営業所ごとに配置する専任の技術者」及び「建設工事における主任技術者」として認められる等、施工管理に携わる方には必要不可欠な資格です。

⑨1級とび・とび工

とび技能士は、鳶作業の段取りから仮設建設物の組み立てと解体、掘削、土止めなど、鳶職の仕事全般に関する技能を認定する国家資格です。技能検定に合格すると1級は厚生労働大臣名の合格証書が交付され、技能士を称することができます。

⑩2級とび・とび工

2級は各都道府県知事名の合格証書が交付され、技能士を称することができます。

⑪解体工事施工技士

解体工事施工技士は、国土交通省管轄の国家資格で、500万円以下の解体工事を行うための解体工事業の登録及び施工に必要な技術管理者になることができます。

解体工事の技術資格一覧

①車両系建設機械(整地・運搬・積込及び掘削)の運転

機体質量3t以上の車両系建設機械(整地等)の運転作業に従事する方は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。

②車両系建設機械(解体用)の運転

機体質量3t以上の車両系建設機械(解体用)の運転作業に従事する方は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。

③職長・安全衛生責任者教育

労働安全衛生法第60条で、新たに職務に就く職長、又は作業を直接指揮・監督する方は、安全又は衛生のための教育を受講することが義務付けられています。

④クレーン運転業務特別教育

クレーン等安全規則第21条により、事業者は、つり上げ荷重5トン未満のクレーンまたはつり上げ荷重5トン以上の跨線テルハの運転業務に就かせる労働者に対し、特別教育の実施が義務付けられています。

⑤ガス溶接技能講習

労働安全衛生法により、ガス溶接技能講習修了の資格がなければ、可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の業務に従事することができないとされています。(労働安全衛生法第61条、同施行令第20条第10号、別表第18第28号)鋼材などを切断するだけの場合でも、ガス溶接技能講習の修了証が必要でとなります。

⑥玉掛け技能講習

つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリック、揚貨装置による玉掛作業に従事するには「玉掛け技能講習」を修了することが必要となります。

⑦コンクリート造の工作物の解体等作業主任者講習

労働安全衛生法により、高さが5m以上コンクリート造の工作物の解体作業等を行う場合はコンクリート造の工作物の解体等作業主任者を配置しなければならないとされています。コンクリート造の工作物の解体等作業主任者技能講習を修了した者でなければ、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の業務を行う事が出来ません。

⑧特定化学物質等作業主任者技能講習

「特定化学物質作業主任者」は、作業に従事する労働者が特定化学物質により汚染され、またはこれらを吸入しないように、作業の方法を決定して労働者を指揮することができます。また、局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置、排ガス処理装置、排液処理装置その他労働者が健康障害を受けることを予防するための装置の点検を行い、保護具の使用状況を監視する等の職務を行う責任者です。

⑨木造建築物の組立て等作業主任者講習

木造建築物の組立て等作業主任者は、労働安全衛生法に定められた作業主任者(国家資格)のひとつであり、木造建築物の組立て等作業主任者技能講習を修了した者の中から事業者により選任されます。軒の高さが5m以上の木造建築物の構造部分の組立て、屋根下地や外壁下地の取り付けなどにおいて、安全面などの監督・指導にあたる責任者となります。

⑩建築物等鉄骨の組立て等作業主任者技能講習

建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者は、労働安全衛生法に定められた作業主任者(国家資格)のひとつであり、建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者技能講習を修了した者の中から事業者により選任されます。建築物の骨組み又は塔であって、高さが5m以上である金属製の部材により構成されるものの組立て、解体又は変更の作業を行う場合において労働災害の防止などを行います。

⑪足場の組立て等作業主任者技能講習

ゴンドラのつり足場を除くつり足場、張出し足場又は高さが5メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を行うには、事業主は足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者を作業主任者として選任し、その者の指揮のもとに作業を行わせなければならないとされています。

⑫アスベスト建築物の解体・改修工事における石綿障害の予防特別教育

アスベスト等が使用されている建築物、工作物または船舶の解体等の作業(石綿則第4条)を行う際、アスベストによるばく露により肺がんなどの重度な健康障害を引き起こす危険性があることから作業を行う従事者には、特別教育(安衛則第36条37号)の修了者を就かせることが事業者に義務付けられています。

土壌汚染対策工事にかかる費用の相場やその増減要因について

これまでの記事では、土壌汚染調査から対策工事に至るまでの全体の流れや、土壌調査・対策工事の3つのフェーズ、①地歴調査②状況調査・詳細調査(表層土壌調査・ボーリング調査)③土壌汚染対策工事の概要、フェーズ1の地歴調査、フェーズ2の状況調査・詳細調査のそれぞれに必要な費用の目安について解説してきました。今回の記事では、フェーズ3の土壌汚染対策工事にかかる費用の相場やその増減要因について、詳しく解説いたします。

土壌汚染対策工事の概要

フェーズ2までの調査で汚染の範囲と深度を特定することができたら、いよいよフェーズ3の土壌汚染対策工事に入ります。土壌汚染対策工事には、大きく分けて区域外処理と区域内処理の二種類があり、予算や作業環境、対象の特定有害物質の種類によって最適な施工方法が異なります。以下では、土壌汚染対策工事の方法について概説いたします。
『土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第2版)』によれば、土壌汚染対策工事における汚染の除去等の工程は、汚染が確認された部分の土壌(基準不適合土壌)を掘削して区域外の汚染土壌処理施設で処理する「区域外処理」と、基準不適合土壌の掘削の有無に関わらず区域内で浄化等の処理や封じ込め等の措置を行う「区域内措置」の2つに区分されます。また、後者の「区域内措置」はさらに、基準不適合土壌の掘削を行い、かつ汚染土壌処理施設への搬出を行わない「オンサイト措置」と、基準不適合土壌の掘削を行わず原位置で汚染の除去をする「原位置措置」に分けられます(1)。

図 1環境省 『土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第2版)』より

土壌汚染対策工事(区域外処理)の費用

土壌汚染対策工事は、汚染土壌に含まれる特定有害物質の種類や、敷地の広さや形状、地下水の有無、予算や工期の長さ、対策後の土地の用途等によって、最適な施工方法が異なります。このように、変動要素が多いため、必要な予算は個々のケースによって大きく異なります。

前述した通り、汚染土壌の処理方法は「区域外処理」と「区域内処理」の2つに大別されます。このうち、「区域外処理」に該当する掘削除去工事は、最もポピュラーな土壌汚染対策工事の方法であり、汚染土壌を重機で掘削し、区域外の処理施設へと搬出後、代わりに成分分析によって安全性の確認された健全土を埋め戻すもので、全ての種類の特定有害物質に対処できる上に、短い施工期間で迅速かつ確実に汚染土壌を取り除くことができます。しかし、後述する「区域内処理」の方法に比べると、施工コストが高くなります。土壌汚染対策工事は、対象となる土地の状態や調査結果によって、施工費用は大きく異なるため、あくまで目安となりますが、掘削工事を行う場合には、汚染土壌の処分費や埋め戻し作業費、運搬費を含めて、1㎥あたり、3万円~10万円以上が相場とされています。
掘削除去工事の費用が大きく変動する要素としては、主に土地の形状や広さ、近隣の条件、汚染の状況などが挙げられます。たとえば、10トンダンプトラック等の大型車両の乗り入れが不可能な狭隘地では、2tトラック等のより小型の車両で何度も作業地と処理施設を往復することになるため、運搬費が高くなります。また、処分する土壌に塩分が含まれている場合や、異常な高濃度汚染土壌である場合、油やVOC(揮発性有機化合物)との複合汚染がある場合等には、汚染土壌の処分費は増加します。
汚染土壌処理費用の相場は、重金属汚染土壌を掘削して区域外施設で処分する場合、運搬費を含めて12000円/トン~17000円/トンであるとされています(2)。また健全土の埋め戻し費用は、地山からの切土で10トンダンプトラックなどの大型車両での搬入が可能である場合、整地工事まで含めて10000円/トン~15000円/トンが相場といわれています(3)。土の単位体積重量をt/m3で表すと、1.3~2.1t/m3(土地の種類や状態によって変動)となります。そこで、土の比重を便宜的に1.7t/m3と置いて、いま述べた1トン当たりの処理費・埋め戻し費を1㎥あたりの費用に換算すると、汚染土の処理費用が20000円/1㎥~30000円/1㎥、埋め戻し費用が17000円/1㎥~26000円/1㎥ほどになります。

土壌汚染対策工事(区域内処理)の費用

環境省が発行している『区域内措置優良化ガイドブック― オンサイト措置及び原位置措置を適切に実施するために―』によると、土壌汚染対策工事の区域内措置には、汚染された土壌等を適切に管理する「管理型」の対策と、対象地から汚染を取り除くもしくは浄化する「除去型」の対策があります(4)。
「管理型」の対策としては、遮水壁、難透水性地盤、舗装等によって汚染土壌をそのままの状態で封じ込め、特定有害物質が広がることを防止する「原位置封じ込め」や、汚染土壌に薬剤を注入・撹拌し、特定有害物質が地下水などに溶け出さないように処理を施す「原位置不溶化」、汚染土壌の表面を被覆することで人への曝露を物理的に遮断する「舗装」「盛土」「立入禁止」等があります。「浄化型」の対策は、掘削を伴い区域内で有害物質の抽出・分解等の措置をする「オンサイト浄化」と、土壌の掘削を行わずに原位置で特定有害物質を取り除く「原位置浄化」に分けられます。原位置浄化の方法には、吸引装置を使って土壌中に含まれる特定有害物質を回収する「土壌ガス吸引」、汚染土壌に水や薬剤等を注入して、特定有害物質を溶け出させた後、揚水等によって回収する「原位置土壌洗浄」等があります。
「原位置封じ込め」や「盛り土・舗装」等の管理型の対策をする場合には、大規模な工事が不必要であるため、掘削除去工事を行うケースよりも費用が安く、10000円/1㎥~20000円/1㎥ほどが相場となります。しかし、施工後の適切な維持管理が必要となり、対策後の定期的な監視モニタリングが必要です。また、除去型の対策については、「オンサイト浄化」は、大規模な掘削除去工事と比較すると基本的にコストは安くなりますが、大型のプラントを現地に設置するため、汚染土壌の土量が少ない場合には割高となります。「原位置浄化」は、大掛かりな設備が不要であるため掘削を伴う工法よりも安価な措置となりますが、施工期間が長く、定期的なモニタリングが必要となります。一般的に、区域内措置の場合、掘削除去工事を伴う区域外処理よりも施工費は比較的安くなります。たとえば、汚染の深度が浅い原位置浄化の場合、1㎥あたり2万円~3万円ほどの費用で収まる場合もあります。一方で、区域内処理を行うためには、汚染物質の溶出量基準や含有量基準等の適用条件をクリアする必要があり、また、土壌を丸ごと入れ替える掘削除去工事とは違い、それぞれ対象となる特定有害物質の種類が限定的です。

株式会社エコ・テックの土壌汚染調査及び対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

解体工事の登録に必要な要件について

建設工事に係る資材の再資源化に関する法律(通称:建設リサイクル法、建設資材リサイクル法)第二十一条の規定により、解体工事業を営もうとする者は、解体工事を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければなりません。解体工事業の登録をしていると、建設業許可がなくても、請負金額が500万円(税込)未満の解体工事を行うことができるようになります。請負金額が500万円(税込)以上の解体工事を請け負うためには、解体工事業の登録に加えて、建設業許可が必要となります。また、請負金額に関わらず、解体工事を請け負うためには解体工事業の登録が必須となります。
今回の記事では、解体工事業の登録に必要な要件、申請先や提出書類、費用や有効期間について説明いたします。

解体工事業の登録に必要な要件

解体工事業の登録を受けるためには、必要な要件は2つあります。
①技術管理者の設置
②登録の拒否事由(欠格要件)に該当しないこと
です。また、解体工事業の登録は、解体工事を施工する都道府県ごとに申請が必要です。
解体工事業の登録のために配置が必要な技術管理者は、解体工事現場の安全管理、廃棄物処理や建設資材のリサイクルについての監督・指導をする役割を持ちます。技術管理者であると認められるためには、国土交通省令で定める要件を満たしている必要があります。技術管理者の登録要件は、都道府県によって異なる場合があるので、注意が必要です。以下では、大阪府住宅まちづくり部建築振興課の『解体工事業登録申請等の手引き』(令和3年10月改訂版)の内容に沿って、技術管理者の要件について説明していきます(1)。

技術管理者の要件

技術管理者の登録には、
①必要な実務経験年数を満たすこと、
もしくは②特定の資格を持っていること、
のいずれかが必要になります。①は建設リサイクル法の第三十一条、②は同法の第二十四条で定められています(2)。
技術管理者に必要な実務経験年数については、解体工事の実務経験でなければいけません。実務経験の証明者が証明期間に建設業許可業者(木工事業、建築工事業、解体工事業)または解体工事業登録業者でなければ、実務経験として認められないため、注意が必要です。また、技術管理者となるために必要な実務経験年数は、学歴によって異なります。
①大学、高等専門学校で土木工学科等を卒業後、2年以上の実務経験を有する者、
②高等学校で土木工学科等を卒業後、4年以上の実務経験を有する者、
③学歴・資格の有無を問わず、解体工事に関して8年以上の実務経験を有する者、
これらが、技術管理者となるために必要な実務経験年数となります。なお、①②で言うところの土木工学科等には、土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地、造園に関する学科を含む)、都市工学、衛生工学、交通工学、建築学に関する学科が該当します。①②③のいずれの場合においても、公益社団法人全国解体工事業団体連合会が実施する「解体工事施工技術講習」を受講した者は必要な実務経験期間がそれぞれ1年短縮されます。
また、実務経験が以上の基準を満たしていなくても、国が定めた特定の資格を保有している場合、技術管理者を務めることができます。保有者が技術管理者として認められる資格とは、
①建設業法による技術検定(一級建設機械施工技士、二級建設機械施工技士(第一種又は第二種)、一級土木施工管理技士、二級土木施工管理技士(土木)、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士(建築又は躯体))、
②技術士法による第二次試験(技術士「建設部門」)
③建築士法による建築士(一級建築士、二級建築士)
④職業能力開発促進法による技術検定(一級とび+とび工、二級とび+解体工事実務経験1年、二級とび工+解体工事実務経験1年)、
⑤国土道交通大臣が指定する試験(解体工事施工技士試験合格者)です。

解体工事業登録の拒否事由について

繰り返しになりますが、解体工事業の登録を受けるためには、
①技術管理者の設置
②登録の拒否事由(欠格要件)に該当しないこと、
の二つの要件を満たす必要があります。以上に述べた要件を満たす技術管理者を配置していても、「建設工事に係る資材の再資源化に関する法律」第二十四条の登録の拒否事由(欠格要件)に該当してしまうと、解体工事業の登録を行うことができません。また、申請書や添付書類の重要な事項について虚偽の記載がある場合、もしくは重要な事実の記載が欠けている場合にも、登録は拒否されてしまいます。また、同法第三十五条の規定により、不正な手段による登録や、虚偽の届出が発覚した場合には、登録が取り消され、半年以内の事業の一部もしくは全部の停止が命じられる場合があります。
解体工事業登録の拒否事由は、以下の9つになります。
①解体工事業の登録が取り消され、その処分のあった日から二年を経過しない者、
②解体工事業の登録を取り消された法人において、その処分日の前30日以内に役員であり、その法人の処分日から二年を経過していない者、
③解体工事業の停止を命ぜられ、その停止の期間を経過していない者、
④建設リサイクル法に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行が終わってから二年を経過しない者、
⑤暴力団員である、もしくは暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者、
⑥事業者が未成年者である、もしくはその法定代理人が拒否事由に該当する者、
⑦登録を申請する法人において、役員のうちに上記の拒否事由に該当する者があるもの、
⑧技術管理者を選任していないも者、
⑨暴力団員等の反社会的勢力がその事業活動を支配する者です。以上のいずれかに該当する場合は、解体工事業の登録を行うことはできません。

解体工事業の登録方法

解体工事業を営むためには、解体工事を行おうとする区域ごとに、その区域の都道府県知事の登録を受ける必要があります。解体工事業の登録先は、各都道府県で、大阪府の登録手数料は新規の場合で33,000円、更新の場合で26,000円となります。必要な提出書類は
①解体工事業申請書(規則様式第一号)、
②誓約書(規則様式第二号)、
③技術管理者の資格要件を確認する書類(実務経験証明書、卒業証書・資格証明書・解体工事施工技術講習修了証の写し等)、
④登録申請者の調書(規則様式第四号)、
⑤申請者の所在確認書類(商業登記簿謄本、住民票)、
⑥技術管理者の在籍を確認する書類(技術管理者の健康保険証、雇用保険証、給与台帳等)、
⑦営業所の所在地を確認する書類(賃貸契約書の写し、建物登記簿謄本等)、
⑧本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
です。また、更新申請の場合は、解体工事業登録通知書の原本または写しも必要です。これに加えて、申請者が未成年者の場合には法定代理人の証明書の写しおよび住民票、代理人が申請する場合には委任状の原本が必要となります。
解体工事業の登録にかかる期間は、申請書の受理から4~5週間程度です。登録の有効期間は5年間で、登録を更新するためには有効期間満了の30日前までに更新手続きを行う必要があります。更新をしないまま有効期間が終わってしまうと無登録状態になるため、その状態で解体工事業を行った場合は「一年以下の懲役または五十万円以下の罰金刑」が課され、以後二年間解体工事業の登録をすることができなくなってしまうため、注意が必要です。また、商号、所在地、役員、技術管理者等に変更があった場合や、法人の合併、破産等によって廃業した場合、その日から30日以内に届け出が必要です。ほかに、解体工事業者の登録を受けた後、建設業法に基づく「土木工事業」、「建築工事業」、「解体工事業」の許可を受けた場合は、許可後30日以内に都道府県に通知書を提出しなければなりません。

土壌調査(状況調査・表層土壌調査・ボーリング調査)の費用について

これまでの記事では、土壌汚染調査から対策工事に至るまでの全体の流れや、土壌調査・対策工事の3つのフェーズ、①地歴調査②状況調査・詳細調査(表層土壌調査・ボーリング調査)③土壌汚染対策工事それぞれの内容や方法、フェーズ1の調査にかかる費用について解説してきました。今回の記事では、フェーズ2の状況調査・詳細調査にかかる費用の相場や増減要因について、詳しく解説いたします。

状況調査・詳細調査の概要

フェーズ2の状況調査・詳細調査は、地歴調査の結果を基に、汚染のおそれがある土地の土壌を実際に採取、分析し、土壌汚染の有無や、汚染の分布範囲を測定する調査です。フェーズ2の調査は、状況調査と詳細調査の二段階に分けられます。

状況調査では、土壌ガス調査及び表層土壌調査によって、表層から50cmまでの土壌試料と、土壌中のガスを採取し、特定有害物質の有無や、平面的な汚染の分布を調べます。土壌汚染対策法では、特定有害物質は大きく3つに分類されており、それぞれの種類によって、最適な調査方法が異なります。第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の調査では、表層部の土壌ガス調査によって、土壌中から揮発してくるガスを採取・分析することで土壌汚染の存在と汚染の面積を確認します。鉛などの第二種特定有害物質、PCBなどの第三種特定有害物質を調査する場合には、表層土壌調査が行われます。地表面から深さ5cmまでの土壌試料と、深さ5cmから50cmまでの土壌試料を採取し、それらを等量混合して分析します。

状況調査の結果、特定有害物質の濃度が基準値を満たしていれば、土壌汚染のない土地と判断することができますが、基準値を超える濃度で特定有害物質が検出された場合には、汚染の深度を測定するため、該当する区画で詳細調査(ボーリング調査)を実施します。ボーリング調査の範囲は原則10mまでとされており、一般的には、1.0m毎に土壌を分析し、2深度連続して基準を満たした地点が、対策深度となります。ちなみに、このボーリング調査の基準となる1深度の間隔は、調査の対象となる特定有害物質の種類等の調査項目によって異なる場合もあります。また、必要に応じて地下水の流れや水質についても調査する場合があります。これらの状況調査・詳細調査を行うことで、特定汚染物質の基準超過項目や、汚染土壌の平面分布と深度(ボリューム)が明確になります。

状況調査・詳細調査の方法

フェーズ2では、状況調査・詳細調査によって設定した調査区画の表層部の土壌を採取して調査し、実際の汚染の範囲を判定します。調査を実施する前にまず、フェーズ1の地歴調査の結果を基にして、土壌汚染が存在するおそれのある分布範囲を把握し、土壌汚染対策法施行規則第四条によって規定された方法で調査対象区画を選定します。

調査の対象となる土地は、最北端を起点として敷地を10m×10mの単位区画に分け、この10m格子を基本的な調査単位区画として採取・分析します。調査対象区画の選定方法は、土壌ガス調査と表層土壌調査でそれぞれ異なります。土壌ガス調査では、土壌汚染のおそれの少ない土地の場合は、30m格子(900㎡)に1地点の割合で調査を行いますが、土壌汚染のおそれがある土地では、10m格子(100㎡)に1地点の割合で調査をします。

 表層土壌調査は、土壌汚染のおそれの少ない土地の場合は、30m格子(900㎡)に対して、5地点から試料を採取します。土壌汚染のおそれがある土地では、10m格子(100㎡)に1地点の割合で調査をします。表層土壌調査では、地表面から深さ5cmまでの土壌試料と、深さ5cmから50cmまでの土壌試料を、等量混合して分析します。表層土壌調査の方法では、まず埋没管等を確認のうえ、調査対象地に被覆物がある場合は、コアカッター等で被覆部を堀削します。その後砕石を取り除き、地表面を露出させ、土壌試料が採取できる状態にします。このコア抜き作業の段階で、被覆部分の厚さ、砕石の厚さを管理して、地表面までの深さを記録します。土壌試料は、ダブルスコップ、ハンドオーガー等を用いて露出した地表面から数えて表層5cm~表層下50cmまでの深度を2つに分けて採取され、「土壌溶出量調査に係る測定方法」(平成1536日 環境省告示第18号)及び「土壌含有量調査に係る測定方法」(平成1536日 環境省告示第19号)に定める方法に基づき、第二種有害物質を測定します(1)。調査終了後の調査孔は、裸土の場合は周辺土や発生土で埋め戻し、コンクリート面はモルタルで、アスファルト面は常温の合材アスファルトで補修します。

 詳細調査は、状況調査(土壌ガス調査・表層土壌調査)の結果、指定基準値を超える汚染物質が検出された場合に行われます。これまでの調査で明らかとなった汚染の平面分布から、ボーリング調査や地下水汚染調査が必要な地点を選定します。これらの詳細調査によって、深度方向への汚染の広がりを調べることで、対象地における汚染の三次元的な分布を把握し、汚染源の特定を目指します。そして、詳細調査の結果に従って、個々のケースに最適な土壌汚染対策工事の施工計画を立案します。

 ボーリングの深度は原則10mまでと定められており、試料の採取深度は550cm1m2m3m4m5m6m7m8m9m10mと規定されています。採取した試料の分析の結果、2深度連続して基準をクリアした上の深度までが対策深度になります。ボーリング調査に用いる機材には、自走式ボーリング、機械式簡易ボーリング等、さまざまな種類があり、それぞれ採取スピードやサンプリングの精度等の性能が異なるため、対象地の敷地の広さや採取する土壌の土質等の対象地の状況や、調査目的に応じて最適な手法が選定されます。

状況調査・詳細調査にかかる費用

状況調査・詳細調査にかかる費用は、対象物質の種類や数、調査項目数、対象となる土地の面積や形状、アスファルトや土間コンクリート等の表面被覆の有無や厚さ、対象地の地層の種類、作業場所の広さ等によって増減します。土壌汚染対策法に従って、フェーズ1の地歴調査の結果区分けされた、「①土壌汚染のおそれがない」「②土壌汚染のおそれが少ない」「③土壌汚染のおそれが比較的多い」の3区分の比率によって、採取地点の数や調査深度が決定され、土壌汚染のおそれが多い箇所が多いほど、調査費用は高くなります。

 状況調査・詳細調査は、一般的に10m格子(100㎡)を基本的な調査単位区画とするため、土地の形状が正方形に近いほど調査費用は安くなります。また、コンクリートやアスファルト等の被覆がない裸地であれば、コアカッターを用いたコア抜き作業や砕石の除去作業が必要ないため、作業日数も短く、費用も安くなります。

また、土壌ガスや表層土壌を採取・分析する状況調査と、ボーリング調査を実施する詳細調査とで費用は変わってきます。表層土壌を調査する状況調査は、900㎡あたり作業日数は約34週間で、費用は20万円~60万円ほどが一般的です。調査費用は特定有害物質の使用履歴の有無や、土地の形状や場所、土間コンクリートの厚さや調査地点の数によって大きく増減します。対象地に建物等があり、測量が困難な場合には測量費が上がり、被覆物が厚い場合や廃棄物等の掘削障害がある場合にも、コア抜き費が生じます(2)

ボーリング調査を行う詳細調査は、作業日数は約1ヶ月から2ヶ月、1地点(100㎡)あたりの費用は20万円~80万円ほどで、汚染の状況や程度によって、トータルの費用は数百~数千万円にまで及ぶことがあります。必要なボーリングの本数によって、搬入資機材や設置方法が変わってくるため、費用は大きく変動します。汚染物質の種類や濃度により、ボーリングの深度や調査項目の数が変わるため、それに伴って費用も変動します。対象地の地質や地層の種類によって、掘削が困難で施工性が悪い場合には費用が上がります。また、ボーリング調査に伴う行政対応や提出書類の作成、ボーリング作業による騒音対策等が必要な場合には、別途費用が必要になることもあります(3)

株式会社エコ・テックの土壌汚染調査及び対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベスト調査に必要な資格について

大気汚染防止法改正に伴い、令和5101日以降に着工される建築物の解体・改修工事から、アスベストの有無の調査を有資格者が行うことが義務付けられます。工作物の解体・改修工事については、有資格者が行う必要はありません。また、アスベストの使用禁止(平成1891日)以降に設置されたことの確認は、有資格者でなくても行うことができます。ただし、令和5年9月30日以前の解体・改修工事など、有資格者による調査が義務付けられていない解体・改修工事についても、アスベストの有無の調査は必要です。

事前調査を行うことができる者

①特定建築物石綿含有建材調査者(特定調査者)

②一般建築物石綿含有建材調査者(一般調査者)

③一戸建て等石綿含有建材調査者(一戸建て等調査者)

④令和5930日以前に(一社)日本アスベスト調査診断協会に登録され、事前調査を行う時点においても引き続き登録されている者。

建築物石綿含有建材調査者はアスベストに関する知識を有しているだけでなく、建築物の調査に関する実務に精通しているアスベスト調査の専門家です。アスベストに関してはアスベストが使われている建材に関する知識を有し、建材の採取方法や分析技術、さらには分析結果の解析力があり、アスベスト含有建材の維持管理方法に関する知識を有しています。また、建築物に関しては、意匠・構造・設備の知識の他、建材・施工手順・工法に関する知識を有し、設計図書や施工図などを読み解き、必要な情報を抽出することができます。さらに、アスベストのもたらす社会的な危険性を理解し、中立的な立場から精確な報告を行う力を有しています。

登録講習機関

資格を取得するためには、登録講習機関が実施する講習を受講し、修了する必要があります。(最新の登録状況は各都道府県労働局にお問い合わせください)

・(一社)日本環境衛生センター・(一社)日本環境衛生センター・(一社)環境科学対策センター・建設業労働災害防止協会・(一社)日本石綿講習センター・中央労働災害防止協会 東京安全衛生教育センター・中央労働災害防止協会 大阪安全衛生教育センター・(一社)茨城労働基準協会連合会・(一社)三重労働基準協会連合会・(公社)石川県労働基準協会連合会・(公社)東京労働基準協会連合会・(一社)企業環境リスク解決機構・建設業労働災害防止協会 神奈川支部・(株)安全教育センター・建設業労働災害防止協会 宮城県支部・建設業労働災害防止協会 新潟県支部・建設業労働災害防止協会 長野県支部・建設業労働災害防止協会 愛知県支部・建設業労働災害防止協会 千葉県支部・(公社)岩手労働基準協会

講習内容

①特定調査者

講習内容:講義(11時間)、実施研修、筆記試験、口述試験

受講資格:一般調査者、建築に関して一定以上の実務経験を有する者等

②一般調査者

講習内容:講義(11時間)、筆記試験

受講資格:石綿作業主任者、建築に関して一定以上の実務経験を有する者等

③一戸建て等調査者

講習内容:講義(7時間)、筆記試験

受講資格:石綿作業主任者、建築に関して一定以上の実務経験を有する者等

事前調査について

建築物の解体・改修時には、使用されている建築材料にアスベストが含まれている(アスベスト含有製品である)可能性があり、その確認を行う必要があります。法律上、石綿障害予防規則第3条に則り、当該建築物、工作物又は船舶について石綿等の使用の有無が明らかとならなかったときは、石綿等の使用の有無を事前に調査かつ分析(基準値:0.1重量%)を行い、その結果を記録しておかなければなりません。建築物の解体に際してアスベストが使用有無の確認は事前に書面等を用いて調査を行い、不明なものについては現地調査を行います。それでも、不明なものに関しては、分析を実施し含有の有無を確認する必要があります。

①書面調査

事前調査の第1段階は書面による調査を行います。書面調査では、図面などの書面や発注者や過去の経緯をよく知る施設管理者や工事業者等の関係者等の聞き取りから情報をできる限り入手し、それらの情報からできる限り多く、石綿の使用の有無に関係する情報を読み取り(工事概要や建築物等に関する情報のほか、建築物等に使用されている個々の建材を把握するとともに、得られた情報から石綿含有の有無の仮判定を行う)、現地での目視による調査を効率的・効果的に実施できるよう準備を行う必要があります。書面調査は、調査対象建築物に係る情報を理解・把握することにより、現地での目視調査の効率性を高めるとともに、石綿含有建材の把握漏れ防止につながるなど、調査の質も高めるものであり、重要な工程である。これらの質と効率を高めるには、建築や建材などの知識が重要となります。

②現地調査

設計図書や竣工図等の書面は石綿含有建材の使用状況に関する情報を網羅しているものではなく、また、必ずしも建築物の現状を現したものとは限らないことから、書面調査の結果を以て調査を終了せず、石綿の使用状況を網羅的に把握するため、原則として現地で目視調査を行うことが必要です。例えば、仕様を満たすため現場判断で設計図書と異なる施工をした場合や、設計図書には残っていない改修が行われている場合があり、書面調査はあくまで下調べに過ぎず、相違があれば、当然、現地での目視調査の結果が優先されます。事前調査は、解体・改修等を行う全ての建材が対象であり、必要がある場合は建材の取り外し等も行います。建築物等に使用されている建材等の使用箇所、種類等を網羅的に把握できるよう行うことがポイントとなります。具体的には、調査は建築物のうち解体や改修作業等を行う部分について、内装や下地等の内側等、外観からでは直接確認できない部分についても網羅して行う必要があります。書面調査において作成した建材リストをもとに、他に石綿含有の可能性のある建材が使用されていないか確認するとともに、現場で使用されている建材との整合性を確認していくと現地での目視調査を効率的に行うことができます。

【見落としやすい例】

・内装仕上げ材(天井ボード、グラスウールやセメント板等)の下に石綿含有吹付け材が存在する場合

・石綿含有吹付け材の上からロックウール(石綿含有無し)が吹き付けられている場合

・耐火建築物、鉄骨梁への耐火被覆吹付けロックウール施工時に他部材へ吹きこぼれている場合

・鉄骨造の柱、梁に石綿含有吹付け材が存在しその内装仕上げ材としてモルタル等が使われている場合

・鉄骨造の柱に吹き付けられた石綿含有吹付け材の周囲をブロック等で意匠的に使われている場合

・天井の一部に仕上げ材(意匠)として石綿含有吹付け材が使用されている場合

・煙突内部が綿状ではなく、成形板の形状の断熱材を見間違う場合

・外装(外壁や柱)のボードや金属パネルの内側に耐火被覆板が使用されている場合

・鋼板の仕上げ材の裏打ちとして石綿含有ロックウール等が吹き付けられている場合

 

上記はあくまで一例であり、見落としやすい例は他にも多々あるので事前調査に係わる調査者の中でも専門資格者(建築士・建築施工管理技士・分析技術者・石綿対策工事関係者

等)なるべく多くの者が豊富な経験や知識をもって協議できる場を設けて、見落としやすい石綿の吹付け材等の事例に関する情報を共有(蓄積)し、漏れがないよう事前調査を行うことが必要とされます。

解体工事施工技士について「主任技術者」と「監理技術者」とは

解体工事施工技士とは、国土交通省管轄の国家資格です。500万未満の解体工事を行うための解体工事業の登録及び施工に必要な技術管理者になることができる資格です。しかし、大掛かりな工事を受けることはできません。工事費が500万円を超えてしまっている場合は、建設業許可を得ている会社に依頼しなければならないとされています。解体工事施工技士は、500万円未満の解体工事に対して、管理者としての資格を持つことのできるもので、指定の金額が超えているのに受注すると違反の対象となりますので注意が必要です。また、解体工事施工技士になるためには実務経験が必要であり、解体工事の現場で仕事をしていなければなりません。指定されている学科を卒業している人と、そうでない人では若干実務経験年数が変わってきますが、短くても1年半、長い人は8年の実務経験を積まなければなりません。実務経験を経て資格試験を受けることが可能となります。資格試験はテスト形式であり、合格して登録することができれば、請負金額500万円未満の解体工事を受けられるようになり、簡易な工事であれば業として行うことが可能となります。解体工事施工技士試験は、建設業法施行規則第七条の三第二項の国土交通大臣登録試験であり、解体工事業に係る登録等に関する省令(国土交通省令)第七条第三号の国土交通大臣登録試験です。合格者は、建設リサイクル法に規定された解体工事業の登録及び解体工事現場の施工管理に必要な技術管理者並びに建設業法に規定された解体工事業許可及び解体工事現場の施工管理に必要な主任技術者の資格要件に該当します。

解体工事施工技士資格制度について

①受験資格

  • ・原則として解体工事実務経験年数8年以上
  • ・学歴・指定学科卒業によって必要実務経験を短縮

-1.学歴が大学もしくは専門学校(4年制)「高度専門士」
必要な解体工事の実務経験年数:指定学科を卒業した者は卒業後16ヶ月以上、指定学科以外を卒業した者は卒業後26ヶ月以上

-2.学歴が短期大学もしくは高等専門学校(5年制)、専門学校(2年制または3年制)「専門士」
必要な解体工事の実務経験年数:指定学科を卒業した者は卒業後2年6ヶ月以上、指定学科以外を卒業した者は卒業後3年6ヶ月以上

-3.学歴が高等学校もしくは中等教育学校(中高一貫6年)、専門学校(1年制)
必要な解体工事の実務経験年数:指定学科を卒業した者は卒業後3年6ヶ月以上、指定学科以外を卒業した者は卒業後5年6ヶ月以上

-4.学歴がその他
必要な解体工事の実務経験年数:8年以上
※高等学校の指定学科以外を卒業した者には、高等学校卒業程度認定試験規則(平成17年文部科学省令第1)による試験、旧大学入学資格検定規程(昭和26年文部省令第13)による検定試験に合格した者を含む
※「指定学科」は国土交通省令(施工技術検定規則〈土木施工管理・建築施工管理〉)に規定する学科

②試験の内容

1.形態:四肢択一式(50問・90分)及び記述式(5問・120分)
2.出題範囲:土木・建築の基礎知識、解体工事施工の計画、解体工事施工管理、解体工法、解体用機器、安全管理、環境保全、副産物・廃棄物対策、関連法規その他

③合格基準

1.試験委員会で合格基準点を決定
2.四股択一式試験の得点、記述式試験の得点及び合計得点にそれぞれ基準点を設定

④資格者登録制度

  • ・合格者は、本人の申請によって全解工連の「解体工事施工技士登録者名簿(毎年発行)」に登録。
  • ・登録者には全解工連が「登録証」及び「資格者証(携帯用カード)」を交付。

⑤登録更新

・登録の有効期間は5年間
・更新講習を受講することによって更新
・毎年23月に、実施予定

現在の技術者制度について

現在の技術者制度には、建築業法に規定する「監督技術者」と「主任技術者」があります。監理技術者と主任技術者ともに工事現場における専任の要件として、公共性のある施設もしくは工作物又は多数の者が利用する施設、工作物に関する重要な建設工事で、請負金額が2,500万円(建築一式の場合は5,000万円)以上で必要となります。また、建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者であり、公共工事における元請の専任技術者については、3ヶ月以上の雇用関係が必要とされています。

①監理技術者について

職務内容

以下のような主任技術者の職務に加えて、一定規模以上の建設工事の施工にあたり、下請人を適切に指導、監督するという総合的な機能を果たし、主任技術者のように直接工事に密接に関与して細かな指示を与えるとともに、さらに工事規模が大きくなることによって複雑化する工事管理と建設業全体の健全な発展に寄与する役割も期待される。

建設業法における技術者制度の概要

元請負工事における下請合計金額:3,000万円以上(建築一式工事は4,500万円以上)
資格要件1:一級国家資格者(1級施工管理技士、1級建築士、技術士)
資格要件2:指定7業種は除く実務経験者(主任技術者として要件を満たす者のうち、元請として4,500万円以上の工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者)

②主任技術者について

職務内容

・建設工事の施工にあたり、その施工計画を作成し、具体的な工事の工程管理や工事目的物、工事仮設物、工事用資材等の品質管理を行う。
・工事の施工に伴う公衆災害、労働災害等の発生を防止するための安全管理、労務管理も行う。

建設業法における技術者制度の概要

元請負工事における下請合計金額:3,000万円未満(建築一式工事は4,500万円未満)
資格要件1:一級国家資格者(1級施工管理技士、1級建築士、技術士)
資格要件2:二級国家資格者(2級施工管理技士等)
資格要件3:実務経験者(指定学科の大学卒業後3年以上の実務経験、指定学科の高校卒業後5年以上の実務経験、10年以上の実務経験)

解体工事に関する資格

①1級建設機械施工技士(日本建設機械施工協会)
②2級建設機械施工技士第1種~第6種(日本建設機械施工協会)
③1級土木施工管理技士(全国建設研修センター)
④2級土木施工管理技士 土木、薬液注入(全国建設研修センター)
⑤1級建築施工管理技士(建設業振興基金)
⑥2級建築施 管理技士 躯体(建設業振興基金)
⑦技術士 建設、総合技術監理(建設)(日本技術士会)
⑧技能士 とび1級、2級(中央職業能力開発協会(都道府県職業能力開発協会))
⑨解体工事施工技士(全国解体工事業団体連合会)

解体工事施工技士の現場での主な役割は、その解体工事の現場監督や技術管理者の業務を統括することです。「解体工事施工技士」という資格は、現場での作業に必要不可欠な解体工事の施行、管理の知識を証明します。また、一般的な建設工事は、500万円未満の範囲であれば特に許可なく施工工事をすることが可能です。しかし、解体工事の場合は500万円未満の小規模なものであっても、解体工事業者の登録をする必要があります。その登録には、技術管理者として解体工事施工技士の存在が必須となっており、工事の現場に主任技術者を置くことも必須となっていますが、この主任技術者の要件は解体工事施工技士の資格者が満たすことができます。日本における建築物の耐用年数は一般的に30~50年といわれています。現在、高度経済成長期以降に建てられた建築物の多くが更新期となっており、今後20年程は解体工事が増加すると見込まれています。平成28年には建設業法の改正により、「解体工事業」が新設されました。同時に技術者制度も整備され、解体工事業界の重要性が高まっています。

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