建物の解体工事中、解体工事後に地中埋設物が見つかる場合があります。地中埋設物とは土壌や地下に埋められた建物基礎やコンクリートガラなどのことで、地中埋設物を放置したまま土地売買を行うとトラブルにつながります。今回は解体工事における地中埋設物について説明していきます。

解体工事における地中埋設物について

 地中埋設物とは、土壌や地下に埋められた各種の物質を指します。これらは建物やインフラの一部として配置されており、解体工事中や解体工事後に見つかることがあります。

地中埋設物には建物基礎、井戸や浄化槽のような大きなものから、瓦やコンクリートガラといった残置物、岩などさまざまなものがあります。

建物基礎

これから解体しようとしている建物以前の建物基礎が残っている場合があります。建物基礎は解体工事に伴い取り崩し処分して更地にしなければなりません。 

井戸や浄化槽

井戸や浄化槽は、これから解体しようとしている建物以前にそのまま放置されたり埋め戻されたりしている場合があり地中埋設物となっている場合があります。

瓦やコンクリートガラ

瓦やコンクリートガラは最も多く見つかる地中埋設物の一つです。瓦やコンクリートガラは建築廃材と呼ばれます。これから解体しようとしている建物以前に建築廃材を撤去していれば地中から見つかることはないのですが、ずさんな解体工事など地中に埋めてしまっていると、解体工事の際に見つかることがあります。

 岩

地中から岩が発見される場合はほとんどが自然発生です。重機などを使って掘り起こしをしていると見つかることがあります。

地中埋設物の撤去が必要なのはなぜ?

 地中埋設物は撤去することが必要とされています。安全性の観点から見ると、地中埋設物を正確に特定されずに解体工事が進められると、事故や損傷が発生する可能性があります。

また、地中埋設物には有害な物質や古い設備が含まれている可能性があります。これらを放置すると地下水や土壌への漏洩が発生し環境に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、土地の売買後に地中埋設物が発見されると程度によっては重機による掘り起こしなどが必要となり費用もかさむので土地購入者から損害賠償請求をされたり、契約不適合責任を追求される場合もあります。契約不適合責任とは、あらかじめ目的物に対して取り決めた種類や品質・数量に関して、契約内容に適合しない引き渡しをおこなった場合につき売主側で負担する責任のことを言います。20204月施行の改正法民法で定められた制度で債務不履行責任の一つされています。

契約不適合責任以前は瑕疵(かし)担保責任という、当事者が想定している商品の品質、性能、状態が不完全である瑕疵(かし)すなわち欠陥状態のことをいっており地中埋設物も、売買された土地に隠された瑕疵(かし)があるとされていました。

 瑕疵(かし)担保責任後改正で契約不適合責任になっても、地中埋設物は、隠されたものかどうかが問題でなく、引き渡された目的物が取り決めた種類や品質・数量に関して契約の内容に合っているかどうかが問題視されるため契約不適合責任も地中埋設物は該当します。

このような理由から地中埋設物は撤去することが必要とされています。

地中埋設物の調査方法と費用

 地中埋設物は基本的に解体工事が始まってから見つかることが多いですが、事前に調べることも可能です。調べる方法として、①地歴調査、②非破壊検査、③ボーリング調査の3種類あります。下記でみていきましょう。

①地歴調査

地歴調査とは、地中に埋設された物質や施設の歴史的な文書や図面、記録を収集し、それを基に現地での調査を行うプロセスです。歴史的な地図や建設プラン、建物の設計図などの資料を参照し、地中埋設物の位置や性質を把握します。地歴調査によって、地中埋設物の種類や用途、過去の変更点などが明らかになり、調査の方針や計画を立てる上で重要な情報源になります。3種類の調査方法の中で一番手軽に行うことが出来ます。

地歴調査の費用は、簡易的な調査で510万円程度かかります。

②非破壊検査

非破壊検査とは、地中埋設物を損傷せず調査するために使用され、主に地中の状態や位置を確認するプロセスです。非破壊検査の中でも地中レーダー探査が一般的です。地中レーダー探査は、高周波の電磁波を地中に送りこみ、その反射パターンを解析して地中埋設物を検知します。地中レーダー探査は、非常に迅速で地下の異なる密度の物質を区別することが出来ます。実際の現場に行って調査する点から地歴調査と比べてより実践的な調査方法です。地歴調査・非破壊検査の両方を組み合わさることにより地中埋設物を見つける精度が高くなります。

非破壊検査の費用は、一般的な住宅の場合、1015万円程度かかります。

③ボーリング調査

地歴調査、非破壊検査を経て、地中埋設物がある可能性が高い場合に、ボーリング調査が行われます。ボーリング調査では地中に直径の異なる穴(ボーリング)を掘り進め、その穴に挿入された試料を分析することで地下構造を詳細に調査します。土壌汚染を発見するのにも有効です。地中埋設物がある場合、ボーリング調査を通じてこれらの情報を得ることが出来ます。

ボーリング調査の費用は、30万円程度かかります。

地中埋設物の撤去方法と費用

 3種類の調査の結果、地中埋設物があることが分かった場合は撤去する必要があります。

地中埋設物の撤去は様々なプロセスを用いて行われます。撤去の方法は埋設物の種類や性質、大きさにより異なります。一般的な地中埋設物の撤去方法について下記で説明します。

掘削と引き上げ

一般的に、地中埋設物を直接掘り起こし、引き上げる方法を行います。これは地中埋設物を重機や掘削機器を使って掘り進め、その後引き上げるプロセスです。

切断と分解

地中埋設物が大きな建物基礎等である場合、切断と分解が有効な方法となります。建物の基礎や構造物を一部切断して取り外すことです。切断は専門の切削機器や工具を使用して行われます。 

解体工事中や終了後に地中埋設物が見つかった場合、基本的には追加費用で撤去することになります。解体工事前から地中埋設物があることがわかっている場合は見積もりに組み込むことが出来ますがほとんどが解体工事中や終了後にわかるパターンなので、追加費用がかかることを覚悟しておく必要があります。

地中埋設物の種類と撤去費用は業者によって異なりますが、1㎡あたりの大体の相場を取り上げます。

・コンクリートガラ・・・12,000/

・木くず・・・5,000/

・レンガ・瓦・・・22,000/

・タイル・・・25,000/

・カーペット・・・16,000/

・井戸や浄化槽・・・100,000/

地中埋設物の撤去に関して注意ポイント

 地中埋設物の撤去に関してトラブルなく撤去できるように念頭に置いておきましょう。

第一に、信頼出来る業者に依頼することが大切です。解体工事中に地中埋設物が出てきた場合、業者は施主へ報告して撤去する流れが一般的ですが、中には連絡しないまま撤去し高額費用を請求する悪徳業者もいます。そうならないためにも、解体工事開始前に、地中埋設物が見つかった場合は追加費用が発生することを説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

また、口頭でのやり取りはトラブルの元となるため、地中埋設物が発見された場合はどう対応するのかを契約書に記載することも大切です。

最後に

地中埋設物は今後のトラブルに繋がらないようにするためにも撤去することが重要です。地中埋設物の撤去を含め、解体工事をスムーズに進めるためにもコミュニケーションを取りやすく、サポートが万全な業者を見つけることが大事といえます。

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