目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(大阪府編)について

1.アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、
https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)
こちらの記事で以前記載しております。

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている福岡県の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、2024年2月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2.アスベスト調査に関する都道府県の補助金(大阪府)

大阪府では、国土交通省からの依頼を受け、府内市町村の協力を得ながら、昭和31年ごろから平成元年までに建築された1,000平方メートル以上の民間建築物を対象に、吹付けアスベスト等の調査を実施しています。

平成178月から10月までの間に調査を実施し、その後、調査報告の提出されていない建築物に対する再依頼や、「露出してアスベストの吹付けがなされている」と回答のあった建築物に対して、対応状況についての確認等を行うフォローアップ調査を、国土交通省からの依頼に応じて、随時実施しています。

3.大阪府建築物吹付けアスベスト除去等対策事業(大阪市)

大阪市では、アスベストによる健康被害の拡大を防止するため、多数の市民に影響が及ぶと考えられる市内にある民間の既存建築物に使用された飛散性の高い「露出した吹付けアスベスト」について、民間建築物の所有者等がアスベストの含有調査や除去工事等(除去工事、封じ込め工事、囲い込み工事)の対策を実施する場合にかかる費用の一部を補助する「大阪市民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度」を実施しています。

補助対象建築物

大阪市内にある民間が所有する建築物のうち、これからも継続して使用する建築物
露出している吹付け建材又は吹付けアスベスト等が補助対象

補助の種類

アスベスト含有調査、アスベストの除去工事等

申請資格

補助金交付申請を行う前に、補助制度対象等の確認するため事前協議が必要

所有している建物の利用状況や含有調査又は除去工事等をされたいアスベストの使用状況を調査し、補助対象であるかの確認がされます。

補助金交付申請および受付期間

事前協議ののち補助対象となったら補助金の交付申請をする。
申請した書類の審査等(審査等の期間として概ね30日を要します。なお、531日以前の申請については75日以内。)を行い、制度要件に適合すると認められた場合、補助金の交付決定通知が行われます。

補助対象事業と補助金額

補助対象事業

アスベスト含有建材の調査
建築物内のアスベストの有無、種類、含有量などを特定するための調査活動が補助の対象となります。 

アスベスト除去工事
アスベストを含む吹付け材料の安全な除去作業が補助の対象です。この工事には、専門の業者による適切な方法での除去、適正な廃棄物処理が含まれます。

環境安全対策
除去工事に際して、作業者や周辺環境の安全を守るための対策も補助の対象となり得ます。これには、適切な防護服の着用、作業区域の遮断、空気清浄のための措置などが含まれます。 

空気質の測定
除去作業後、室内の空気質を測定し、アスベスト繊維が適切に除去されていることを確認するための測定も補助対象となります。 

補助金額

アスベスト含有調査
含有調査にかかる費用の金額(千円未満を切り捨てた金額)かつ上限金額内(上限金額 25万円(1試料あたりの上限金額 10万円))

アスベスト除去工事等
除去工事等にかかる費用の13(千円未満を切り捨てた金額)かつ上限金額内(上限金額 戸建住宅20万円、戸建住宅以外100万円))

4.大阪市建築物吹付けアスベスト除去等対策事業(大阪府)

大阪市の建築物吹付けアスベスト除去等対策事業は、アスベストを含む吹付け材料の除去や対策に関連するコストを支援するための補助金制度です。この事業は、大阪市内の建物の安全性を高め、アスベストによる健康リスクを減少させることを目的としています。

注意点

大阪府の建築物における吹付けアスベスト除去等対策事業に参加する際には、いくつかの重要な注意点を理解しておく必要があります。
これらは、補助金申請のプロセス、実施工事の安全性確保、補助金受給後の責任など、幅広い領域に及びます。以下に主な注意点を挙げます。

申請の前提条件

まず、対象建築物が大阪府の定める基準に合致しているか確認する必要があります。これには建物の用途、建築年、アスベストの使用状況などが含まれます。

適切な業者選定

アスベスト除去工事は専門的な技術と知識を要するため、資格を持ち、信頼できる業者を選定することが必要です。

詳細な調査と計画

補助金を申請する前に、対象建築物の詳細なアスベスト調査を実施し、除去計画を慎重に策定する必要があります。

安全対策の徹底

作業中の作業員の健康や周辺環境への配慮が重要です。適切な安全対策と事故防止措置を講じることが求められます。 

補助金の使途と報告義務

受け取った補助金は、申請時に提出した計画に基づいて使用し、使用後には適切な報告を行う必要があります。

工事後の確認と維持管理

アスベスト除去後は、その効果を確認し、建物の維持管理を適切に行う必要があります。これには、必要に応じて空気質の測定などが含まれます。

これらの注意点を遵守することで、大阪府の建築物吹付けアスベスト除去等対策事業を円滑に進め、補助金の適切な利用を確保することができます。

5.まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、202241日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは大阪府だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。