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アスベストに関する都道府県の補助金(京都編)について

目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(京都編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、

https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)

こちらの記事で以前記載しております。 

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている京都府の補助金について、説明いたします。 

※本コラムは、2024年6月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. 京都市吹付けアスベスト除去等助成事業

全国的にアスベストによる健康被害が顕在化し、大きな社会問題となっています。過去にアスベストを扱う仕事をされていた方やその家族、アスベストを扱う事業所周辺に居住していた方々に健康被害が発生しており、アスベストを吸入すると、肺がんやアスベスト肺、悪性中皮腫等の原因となるおそれがあると言われています。

そうした状況を踏まえ、京都市では、市民の安心・安全な市街地環境を確保するとともに、アスベストの被害を未然に防止するため、民間の建築物に使用された吹付けアスベストの対策について、次のような支援を行っています。

補助内容

① 含有調査

・補助対象となる費用:吹付け建材についてアスベスト含有の有無及び量を分析調査する費用(消費税及び地方消費税を除く。)

・補助率:100%

・限度額:25万円

② 除去等工事

・補助対象となる費用:吹付けアスベスト(※)の除去、封じ込め又は囲い込みの工事に要する費用(消費税及び地方消費税を除く。)

※吹付け石綿及び含有する石綿の重量が当該建築材料の重量の0.1%を超える吹付けロックウール

・補助率:3分の2

・限度額:100万円

補助対象者の要件

補助対象建築物の所有者で、補助事業を行う者であること。

  • ※ 補助対象建築物が分譲住宅等の区分所有建築物である場合は、管理組合の代表者が補助対象者となります。また、事業を実施する旨の管理組合の決議が必要です。
  • ※ 補助対象建築物に共有者がある場合は、事業の実施に関する共有者全員の同意が必要です。

補助対象建築物の要件

以下の全ての条件にあてはまる建築物であること。

  • ・本市の区域内に存する建築物
  • ・含有調査にあっては、アスベスト含有のおそれがある吹付け建材が使用されている建築物(石綿含有仕上塗材、石綿含有成形版等の吹付け建材以外の建材は対象になりません。)
  • ・除去等工事にあっては、吹付けアスベスト及び含有する石綿の重量が当該建築材料の重量の0.1%を超える吹付けロックウールが現に存する建築物
  • ・継続して使用する予定である建築物(解体予定の建築物には御利用いただけません)
  • ・本補助金のほかに、本補助金の交付の対象となる費用に対して、公的機関から、同種類似の補助金その他の金銭的給付の交付を受けていない建築物
  • ・建築基準法(以下「法」という。)第28条の2の規定について、法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物

含有調査について

① 補助の対象となる含有調査

  • ・建築物石綿含有建材調査者が、調査を実施する必要があります。
  • ・含有調査のうち、吹付け建材中のアスベストの有無(定性分析)、アスベストの量(定量分析)を調べる分析調査は、建築物石綿含有建材調査者とは別の方が行うことも可能です。
  • ・建築物石綿含有建材調査者の所属については、元請・下請の別はありません。

② 建築物石綿含有建材調査者とは

  • ・アスベストに関する知識があるだけでなく、建築物の調査の実務に精通しているアスベスト調査の専門家です。

③ 分析調査について

  • ・厚生労働省の通達(令和3年12月22日 基発1222第18号 等)に規定された分析法により行う必要があります。
  • ・定性分析、定量分析の2つの分析により、アスベスト含有の有無、含有量の判定を行います。

除去等工事について

① 補助の対象となる除去等工事

  • ・建築物石綿含有建材調査者が、除去等工事の実施計画の策定等を行う必要があります。
  • ・建築物石綿含有建材調査者の所属については、元請・下請の別はありません。

② 除去等工事の工法について

以下のいずれかの工法により実施する必要があります。

  • ・(一財)日本建築センター又は(一財)ベターリビングが審査証明を行った「吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術」を有する者が実施する、同審査証明を受けた工法
  • ・「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」又は「既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術指針・同解説」に従った工法

補助金交付申請に必要な書類

① 含有調査

  • (ア)(第1号様式)含有調査補助金交付申請書
  • (イ)補助対象建築物の位置図
  • (ウ)アスベストの含有のおそれがある吹付け建材のある場所を示す図面(平面図、天井伏図、断面図等)
  • (エ)アスベストの含有のおそれがある吹付け建材の現況写真(1箇所につき異なる角度から撮影した複数枚)又は吹付け建材が使用されていることが判断できる設計図書等(仕上げ表、矩計図等)
  • (オ)確認済証又は検査済証の写しその他補助対象建築物の建築年代の証明となるもの
  • (カ)補助対象建築物の登記事項証明書(3箇月以内に法務局で取得したもの)
  • (キ)含有調査に係る費用の複数の事業者が作成した見積書(建築物の所在地及び分析方法を明記したもの)
  • (ク)含有調査を行う建築物石綿含有建材調査者の調査者登録証の写し

② 除去等工事

  • (ア)(第2号様式)除去等補助金交付申請書
  • (イ)含有調査の添付書類 (イ) (オ) (カ) と同様の書類
  • (ウ)吹付けアスベストが施工された場所を示す図面(平面図、天井伏図、断面図等)
  • (エ)吹付けアスベストの現況写真(箇所ごと)
  • (オ)含有調査結果を記した書類
  • (カ)除去等に係る費用の複数の事業者が作成した見積書(建築物の所在地を明記したもの)
  • (キ)審査証明書の写し
  • (ク)実施計画の策定を行う建築物石綿含有建材調査者の調査者登録証の写し

※ 補助対象建築物が区分所有者建築物である場合は、事業を実施する旨の決議があることを証明する書類等が必要です。
※ 補助対象建築物に共有者がある場合は、事業の実施に関する共有者全員の同意書が必要です。
※ 補助対象者が交付申請等の手続きを代理人に委任される場合は、委任状が必要です。
※ その他市長が必要と認める書類の提出を求める場合があります。

3. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは京都府だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベストに関する都道府県の補助金(静岡編)について

目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(静岡編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、

https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について) 

こちらの記事で以前記載しております。

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている静岡県の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、2024年6月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. 吹付けアスベスト等の対策に関する補助制度について(静岡県)

静岡県内には、アスベスト含有建材の調査や除去工事に対する補助制度を用意している市町があります。

南伊豆町 地域整備課 含有調査・除去工事

西伊豆町 産業建設課 含有調査のみ

沼津市 まちづくり指導課 含有調査・除去工事

三島市 住宅政策課 含有調査・除去工事

御殿場市 建築住宅課 含有調査のみ

伊豆市 都市計画課 除去工事のみ

伊豆の国市 環境政策課 含有調査のみ

清水町 都市計画課 除去工事のみ

長泉町 建設計画課 除去工事のみ

富士宮市 建築住宅課 含有調査・除去工事

富士市 建築指導課 含有調査・除去工事

静岡市 建築指導課 含有調査・除去工事

焼津市 建築指導課 含有調査のみ

掛川市 都市政策課 含有調査・除去工事

御前崎市 都市政策課 除去工事のみ

浜松市 建築行政課 含有調査・除去工事

3. 静岡市におけるアスベスト対策補助金制度

静岡市では、建築物に吹付けられているアスベストの飛散による健康被害を防止するとともに、健康被害に対する市民の不安の解消を図るため、吹付けアスベストが施工されている民間建築物等に対して、分析調査や除去等にかかる費用の一部について補助金を交付しています。平成7年度(1995年度)以前に施工された建築物には、耐火、吸音・断熱、結露防止のためにアスベストが含有された建材が使用されています。アスベスト含有吹付け材は、現場で施工されたもので、経年劣化によりもろくなり飛散するおそれがあります。

補助金の対象 

静岡市内の民間建築物の所有者等が行う民間建築物吹付けアスベスト対策事業 

  • ① アスベスト分析調査事業
    建築物の壁、柱、天井等に吹付けられた建材に含有しているアスベスト有無の分析調査をする事業
  • ② アスベスト除却等事業
    建築物の壁、柱、天井等に吹付けられたアスベストを除去し、封じ込め、又は囲い込みをする事業

補助金の額

  • ① アスベスト分析調査事業
    当該事業に要する経費の額以内(ただし上限25万円/建築物)
  • ② アスベスト除却等事業
    当該事業に要する経費の3分の1以内(建築物を除却する場合は、アスベスト除去等費用相当分。ただし上限60万円/敷地)

申請手続き

補助金の申請には以下の書類が必要です。 

  • ① アスベスト分析調査事業の補助金交付申請に必要な書類
    • (ア)補助金交付申請書(様式第1号)
    • (イ)建築物の所有者が確認できるもの
    • (ウ)建築物の建築年月日及び用途が確認できるもの
    • (エ)写真(建築物の全景、対象部位及び状況が確認できるもの)
    • (オ)図面(案内図、配置図、各階平面図、立面図、断面図など)
    • (カ)アスベスト分析調査事業費の見積書
    • (キ)分析調査者が建築物石綿含有建材調査者であることを証する書類
    • (ク)その他

 

  • ②アスベスト除却等事業の補助金交付申請に必要な書類
    • (ア)補助金交付申請書(様式第2号)
    • (イ)アスベスト分析調査結果報告書
    • (ウ)建築物の所有者が確認できるもの
    • (エ)建築物の建築年月日及び用途が確認できるもの
    • (オ)写真(建築物の全景、対象部位及び状況が確認できるもの)
    • (カ)図面(案内図、配置図、各階平面図、立面図、断面図など)
    • (キ)アスベスト除却等事業費の見積書
    • (ク)アスベスト除却等事業に関する計画書(調査者が記名押印したものに限る)
    • (ケ)事業計画策定者が建築物石綿含有建材調査者であることを証する書類
    • (コ)その他

その他

  • アスベスト分析調査事業は、建築物石綿含有建材調査者による調査に基づき実施する必要があります。補助金の交付を受ける前に、建築物石綿含有建材調査者がいる分析調査機関に分析調査を依頼してください。
  • 詳しくは、静岡市ホームページ等でご確認ください。

4. 民間建築物吹付けアスベスト対策事業について(浜松市)

浜松市では、吹付けアスベストの飛散による健康被害の防止と市民の不安解消を図る為に、吹付けアスベストの分析調査や「飛散防止工事」を行う民間建築物に対して、補助金を交付しています。

規制の対象となる吹付けアスベスト

石綿障害予防規則等に基づき、クリソタイル(白石綿)・クロシドライト(青石綿)・アモサイト(茶石綿)・アクチノライト・アンソフィライト・トレモライトなどのアスベストが重量で0.1パーセントを超えて含有する吹付けアスベストが規制の対象となります。

アスベスト分析調査について

吹付けアスベストの使用が疑われる建築物において、アスベストの含有の有無を調査する場合に補助金を受けることができます。【アスベスト分析調査事業】 

飛散防止工事について(除去・封じ込め・囲い込み)について

規制の対象となる吹付けアスベストが存在する建築物において、アスベストの除去、封じ込め、囲い込み等の飛散防止工事を行う場合に補助金を受けることができます。【アスベスト除去等事業】

それぞれの工法には特徴があり、工事費も異なりますので、専門家(建築物石綿含有建材調査者等)に相談して下さい。 

補助条件と内容等

補助対象者は下記のとおりです。

浜松市内に建築された民間建築物の所有者等で、以下の条件を満たす方

  • ・浜松市の納税義務者である場合、市税を滞納していない
  • ・浜松市補助金交付規則による暴力団排除条項の各号に該当しない

手続きの方法

申請窓口は、建築行政課(市役所本館4階)です。北部都市整備事務所、区役所、市民サービスセンター、協働センターでは申請できません。

事後の申請はできませんので、分析機関や飛散防止工事の施工業者と契約する前に、建築行政課と事前協議を行ってください。

5. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは静岡県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

解体工事における粉じんの規制や基準について

解体工事は、建築物の老朽化や都市再開発などに伴い、日常的に行われる作業です。しかし、解体作業には多くのリスクが伴い、その中でも特に問題視されるのが「粉じん」です。粉じんは、健康被害を引き起こす可能性があり、適切な管理が求められます。今回は、解体工事における粉じんの規制や基準についてご紹介します。

粉じんとは

粉じんとは、解体工事や建設現場などで発生する微細な固体粒子のことを指します。これらの粒子は空気中に浮遊し、吸入することで呼吸器系に深刻な影響を及ぼすことがあります。特に、石綿(アスベスト)やシリカなど有害物質を含む粉じんは、長期にわたって健康に悪影響を与えることが知られています。

解体工事において発生する粉じんの種類・健康への影響

解体工事において発生する粉じんには、さまざまな種類が存在します。これらは主に解体される建物の材料や使用される工法によって異なります。解体工事で特に問題となる粉じんの種類を下記でみていきましょう。

①鉱物性粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

シリカ粉じん

コンクリート、レンガ、タイル、石材の解体

吸入するとシリコーシスや肺がんのリスクが高まる

微細なシリカ粒子は肺に侵入しやすく、長期的の吸入で健康被害を引き起こす

石綿(アスベスト)粉じん

古い建物の断熱材、屋根材、壁材などに使用されているアスベスト

吸入すると石綿肺、中皮腫、肺がんなどの深刻な健康問題を引き起こす

非常に細かい繊維状の粒子で、特に解体時に空中に飛散しやすい

②金属粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

鉛粉じん

古い塗料やパイプ、電気配線の被覆素材に含まれる鉛

吸入や接種によって鉛中毒を引き起こし、神経系や腎臓、血液に悪影響を与える

微細な鉛粒子は長期間にわたって体内に蓄積される

鉄粉じん

鉄骨構造の建物の解体、鉄製の部材の切断や研磨作業

鉄粉じんは吸入すると肺や気道に炎症を引き起こすことがある

鉄の粉じんは比較的大きく、主に呼吸器の上部に影響を与える

③有機粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

木材粉じん

木造建築物の解体、木製部材の切断や研磨

吸入するとアレルギー性鼻炎、喘息、さらには一部の木材に含まれる化学物質による発がん性リスクもある

微細な木材粉じんは吸入しやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性が高い

④その他の粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

プラスチック粉じん

プラスチック製品や合成樹脂を含む建材の解体

吸入すると呼吸器系に炎症を引き起こし、特に焼却時に発生する有毒ガスによる健康リスクが高い

微細なプラスチック粉じんは空中に長時間浮遊することがある

塗料や接着剤由来の粉じん

古い塗料や接着剤を含む建材の解体

吸入すると化学物質によるアレルギー反応や中毒症状を引き起こすことがある

粉じんは揮発性有機化合物(VOC)を含むことがあり、吸引すると体内で化学反応を起こす

粉じんの規制や基準について

 粉じんに関する法的規制や基準は、主に労働安全衛生法や大気汚染防止法および関連する政令や省令によって規定されています。

①労働安全衛生法

労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守るために制定された法律であり、粉じんに関する規定も含まれています。粉じんが発生する作業を行う場合、事業者は適切な管理措置を講じる義務があります。これは、局所排気装置の設置や作業環境測定の実施が含まれます。

作業者は防塵マスクなど個人保護具を着用しなければなりません。特に、高濃度の粉じんが発生する現場では、高性能の保護具が必要です。

粉じん作業に従事する労働者は、定期的に健康診断を受けることが義務付けられています。これにより、早期に健康被害を発見し、適切な対応を取ることができます。

②大気汚染防止法

大気汚染防止法は、環境中の汚染物質を規制する法律であり、解体工事における粉じんも対象となります。大気汚染防止法では、人の健康に被害を生じるおそれのある物質を「特定粉じん」(現在、石綿(アスベスト)を指定)、それ以外の粉じんを「一般粉じん」と定めています。

飛散防止対策として、解体工事中に粉じんが周囲に飛散しないように、防塵シートの設置や散水による抑制が義務付けられています。また、一定規模以上の解体工事を行う場合、事前に行政機関への届出が必要です。これには、工事計画や飛散防止対策の詳細が含まれます。

③特定粉じん障害予防規則

特定粉じん障害予防規則は、特に有害な粉じんに対する予防策を定めた規則です。これには、石綿(アスベスト)やシリカなどの取り扱いに関する厳しい基準が含まれています。

石綿(アスベスト)を含む建材の解体作業を行う場合、石綿作業主任者の配置が義務付けられています。主任者は、作業の適切な管理と指導を行います。また、石綿(アスベスト)を扱う作業場では、定期的に作業環境を測定し、その結果を記録・保存する必要があります。これにより、労働者の安全を確保します。

特定建設材料に該当する建築材料

大気汚染防止法により、解体等工事の元請負業者又は自主施工者は、建築物又は工作物の解体等を行うときはあらかじめ特定建設材料の使用の有無を調査することなどが義務づけられています。特定建設材料とは、吹付け石綿、石綿を含有する断熱材、保温材及び耐火被覆材、石綿含有成型板等、石綿含有仕上塗材のことを示します。

改正前は、石綿含有仕上塗材は規制対象ではありませんでしたが、改正後に追加されすべての石綿含有建材が対象になりました。

特定建築材料の区分

建築材料の具体例

吹付け石綿

①  吹付け石綿、②石綿含有吹付けロックウール(乾式・湿式)、③石綿含有ひる石吹付け材、④石綿含有パーライト吹付け材

石綿を含有する断熱材

①  屋根用折板裏断熱材、②煙突用断熱材

石綿を含有する保温材

①  石綿保温材、②石綿含有けいそう土保温材、③石綿含有パーライト保温材、④石綿含有けい酸カルシウム保温材、⑤石綿含有水練り保温材

石綿を含有する耐火被覆材

①  石綿含有耐火被覆板、②石綿含有けい酸カルシウム板第2

石綿を含有する仕上塗材

①  石綿含有建築用仕上塗材

石綿含有成形板等

①  石綿含有成形板、②石綿含有セメント管、③押出成形品

特定建設材料に該当する建築材料の例
www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/より

粉じん対策・管理

解体工事においては、これらの粉じんの発生を最小限に抑えることが重要です。具体的な対策・管理方法を以下みていきましょう。

①防塵シート

解体工事を囲むように防塵シートを設置し、粉じんの外部への飛散を防止します。シートは建物全体を覆う形で取り付けることが一般的です。防塵シートは風による粉じんの飛散を抑える効果があり、周囲の環境や住民への影響を減少させます。補足対策として、シート自体に散水することで、粉じんの付着を促し、さらに飛散を抑える効果が期待できます。

②散水による抑制

解体工事が行われる現場全体、特に粉じんが大量に発生する建材の破砕や切断作業周辺に散水装置を設置します。作業中および作業前後に定期的に散水を行い、粉じんの舞い上がりを抑えます。散水により、粉じんが湿気を帯びて重くなり、地面に落ちやすくなるため、空気中の粉じん濃度を低減できます。

③局所排気装置の設置

粉じんが発生する作業エリアに排気フードを設置し、ダクトを通じて外部に粉じんを排出する方法と、高濃度の粉じんが発生する作業エリアや機械の近くに集塵機を設置する方法があり、排気フードとダクトの設置は、発生源から直接粉じんを吸引するため、作業環境中の粉じん濃度を大幅に低減することができて、集塵機の設置は、粉じんをフィルターで捕集し、クリーンな空気を排出するため、作業者の吸入リスクを軽減することができます。

④個人保護具の着用

防塵マスク・保護メガネ・作業服を着用することで、粉じんの吸入、皮膚への粉じんの付着を最小限に防ぐことができます。

⑤作業環境の定期的な測定と管理

重力法や光散乱法を用いて、作業環境中の粉じん濃度を定期的に測定します。これにより粉じん濃度が基準値を超えた場合、直ちに対策を講じることができます。また、作業環境の安全性を常に最適な状態に保つため、測定結果に基づき、排気装置の設置箇所の見直しや散水頻度の増加、作業手順の改善などを行うことで粉じんの管理ができます。

最後に

解体工事における粉じん対策は、労働者の健康と安全を守るために欠かせない要素です。業者は、労働安全衛生法や大気汚染防止法、特定粉じん障害予防規則に基づく管理を徹底し、環境や地域住民への影響も考慮した対策を行うことが求められます。

株式会社エコ・テックの解体工事について

株式会社エコ・テックでは、家屋、建物の事前調査から解体計画の作成だけでなく、解体工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。 

全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので解体工事に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

  

参考URL

大気環境中へのアスベスト飛散防止対策について | 環境省
(
www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/) 

石綿総合情報ポータルサイト | 厚生労働省
(ishiwata.mhlw.go.jp/)

土壌汚染の要措置区域について

土壌汚染の要措置区域について

土壌汚染された場所は、要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されます。今回は土壌汚染の要措置区域について、汚染の除去等、汚染土壌の搬出についてご紹介します。

土壌汚染区域の指定(要措置区域・形質変更時要届出区域)

 都道府県知事は、土壌汚染状況調査の結果報告を受けた際に報告を受けた土地を、健康被害のおそれの有無に応じて①要措置区域又は②形質変更時要届出区域に指定します。(以下2つまとめて「要措置区域等」とする)

①要措置区域

要措置区域とは、土壌汚染状況調査の結果汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌汚染の摂取経路がある区域のことです。健康被害が生ずるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要となります。 

②形質変更時要届出区域

形質変更時要届出区域とは、土壌汚染状況調査の結果汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌汚染の摂取経路がない区域のことです。健康被害が生ずるおそれがないため、汚染の除去等の措置は必要ではありません。

下記で詳しくみていきましょう。

要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されるまで

土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がない場合は要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されません。それではどうなると指定されるのでしょうか。

①土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある
健康被害のおそれがある場合・・・土壌汚染の摂取経路があり、健康被害が生じるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要な区域、すなわち要措置区域に指定されます。

②土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある
→健康被害のおそれがない場合・・・土壌汚染の摂取経路がなく、健康被害が生じるおそれがないため、汚染の除去等の措置が不要な区域(摂取経路の遮断が行われた区域を含む)、すなわち形質変更時要届出区域に指定されます。

つまり、要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されるのに共通していることは、「土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある」ということです。そこから健康被害があるかないかにより要措置区域又は形質変更時届出区域に指定されます。

汚染の除去等の措置について

 健康被害のおそれのある要措置区域では、都道府県知事等は土地の所有者等に対し、人の健康被害を防止するために必要な限度において講ずべき汚染の除去等の措置(指示措置)等を示して汚染除去等計画の作成及び提出を指示します。

指示措置は、

地下水等経由の摂取リスクの観点からの土壌汚染がある場合(土壌溶出量基準に適合しない場合)は地下水の水質の測定、封じ込め等です。封じ込めとは、汚染土壌を封じ込めて地下水等による汚染の拡散を防止する措置です。原位置封じ込めや遮水工封じ込め、遮断工封じ込め等があります。 

直接摂取のリスクの観点からの土壌汚染がある場合(土壌含有量基準に適合しない場合)は、盛土等です。

なお、指示措置が土壌汚染の除去とされるのは、土地の用途からみて限定的な場合になります。土地の所有者等は、指示措置のほか、これと同等以上の効果を有すると認められる汚染の除去等の措置のうちから講じようとする措置(実施措置)を選択することが出来ます。

汚染除去等計画に記載された実施措置については、各措置に応じ技術的基準が定められており、これに適合しない場合は、都道府県知事等から計画の変更命令が出されます。

土地の所有者等は、汚染除去等計画に記載された実施措置が完了したときは、都道府県知事等に措置の完了等の報告をしなければなりません。

一方、形質変更時要届出区域では、土壌汚染の摂取経路がなく健康被害の生ずるおそれがないため、汚染除去等の措置を求められることはありません。ただし、土地の形質の変更を行う場合は、都道府県知事等にあらかじめ届出が必要となります。

 

搬出の規制について

 要措置区域・形質変更時要届出区域から汚染土壌を搬出する場合には、事前の届出義務があります。このほか汚染土壌の運搬は運搬基準の遵守と管理表の交付・保管義務があります。

さらに汚染土壌を要措置区域等外へ搬出する者は、原則としてその汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託しなければならないと定められています。汚染土壌処理業者とは、汚染土壌の処理を業として営む者を言い、営業に当たっては、都道府県知事等の許可が必要です。

なお、汚染土壌の処理の委託の例外として、汚染土壌について処理の委託を行わずに、一定の条件を満たした他の要措置区域等へ移動することができます。

搬出の届出

要措置区域等内から汚染土壌を搬出する場合は、搬出する汚染土壌の所在を把握しておく必要があります。

汚染土壌を搬出する際には、搬出する者は搬出に着手する日の14日前までに都道府県知事等に対する届出の義務があります。

届出書には、汚染土壌を要措置区域等内から搬出する際に、人への健康被害のおそれを生じさせないようにしなければならないという観点から、要措置区域等の所在地や特定有害物質による汚染状態、運搬の方法、汚染土壌を処理する者及びその施設等を記載することになります。

また、汚染土壌を一定の条件を満たした他の要措置区域等へ移動する場合の届出書には、要措置区域等の所在地や特定有害物質による汚染状態、運搬の方法、搬出先の要措置区域等の所在地等を記載し、一定の条件を満たすことを証する書類を提出することになります。

一方、搬出する汚染土壌を再度分析して指定基準に適合していることが確認され、その旨について都道府県知事等の認定を受けている場合は、前述の14日前の届出書の提出は不要になります。

運搬基準

 汚染土壌の運搬とは、要措置区域等内の汚染土壌を、当該要措置区域等の境界線を越えるところから汚染土壌処理施設又は一定の条件を満たした他の要措置区域等まで移動させる行為すべてをいいます。

土壌の運搬に伴い、汚染を拡散させるおそれがあるため、運搬に関する基準が定められており、自動車・船舶・列車等の車両の両側面に汚染土壌を運搬している旨の表示義務等があります。

また、運搬には自動車等に積載している状態のほか、保管施設での一時的保管も含まれます。

特定有害物質を含まない砂利等の運搬とは違い、汚染土壌を基準に適合しない方法で運搬を行った場合には、罰則規定も設けられています。

管理票

汚染土壌がきちんと運搬され処理又は他の要措置区域等で土地の形質の変更に使用されたかどうかを管理することは大事なことです。これは、汚染土壌が運搬途中で不法投棄され適正に処理されない可能性があるためです。

そのため、土壌汚染対策法では、汚染土壌を搬出、運搬、処理又は使用する際に管理票を使用することを定めています。管理票は、汚染土壌を運搬するときや処理するときなどに、期限内に関係者に交付し、又は回付する義務などがあります。

なお管理票ついては定まった様式があります。

また、管理票の保存については、書面による保存か電磁的記録による保存が可能です。

 汚染土壌処理業

汚染土壌処理業とは、都道府県知事等から許可を受けて汚染土壌の処理を行う事業のことです。

許可を受けるには、施設と申請者の能力が基準を満たしていることのほか、欠格要件に該当していないことが必要です。

また汚染土壌処理業者は、汚染土壌の処理に当たって処理の基準を遵守する義務があります。

そのほか、汚染土壌処理業者が所有する汚染土壌処理施設(浄化等処理施設・セメント製造施設・埋立処理施設・分別等処理施設・自然由来等土壌利用施設)に変更が生じた際には、変更の許可又は届出が必要となることがあります。

最後に

要措置区域における土壌汚染対策は地域の持続可能な発展のために不可欠です。早急な対策が求められるため、真剣に取り組み土壌汚染を適切に除去・搬出する汚染土壌処理業者を見つけることが大事です。

株式会社エコ・テックの土壌汚染対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【参考URL】

・土壌汚染対策法について(法律、政令、省令、告知、通知)| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/law/kaisei2009.html)

・パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/pamph_law-scheme/index.html)

・第3章要措置区域の指定| 環境省
(https://www.env.go.jp/press/files/jp/20572.pdf)

アスベストに関する都道府県の補助金(兵庫編)について

目次:
アスベストに関する都道府県の補助金(兵庫編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、
https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)
こちらの記事で以前記載しております。 

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている東京都の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、202427日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. アスベスト調査に関する都道府県の補助金(兵庫県)

兵庫県では、アスベストによる健康被害を防ぐために、建築物や施設のアスベスト調査や除去に関する補助金制度が設けられている場合があります。このような補助金は、建物のオーナーや管理者に対して、安全な建物の環境を確保するための負担を軽減することを目的としています。

兵庫県の補助金制度について正確な情報を入手するためには、兵庫県の自治体や関連する部署、または兵庫県のウェブサイトを確認することが必要です。自治体や県によって異なるケースもありますが、一般的には次のような手順で補助金の申請が行われます。

補助金の対象範囲の確認: 兵庫県の補助金制度がどのような対象範囲を持つか確認します。特定の建物や施設、または特定の用途に対して補助金が適用される場合があります。

申請資格の確認: 補助金を受けるための申請資格を確認します。これには、所有している建物や施設の条件、あるいは他の要件が含まれます。

具体的な補助金の内容や申請方法は都道府県によって異なりますが、一般的には以下のような内容が含まれます。

アスベスト調査費用の一部補助

アスベストの有無や状況を把握するための調査費用の一部を補助する制度があります。これには建物や施設の調査費用が含まれます。

アスベスト除去費用の一部補助

アスベストが確認された場合、その除去にかかる費用の一部を補助する制度があります。この補助は、除去工事に必要な作業や材料費などをカバーします。

対象施設の種類

一般的には、住宅、学校、公共施設、事業所などが対象となります。

申請手続き

補助金の申請手続きは、各都道府県の環境部門や保健部門などにお問い合わせいただくか、ホームページなどで案内されている場合があります。申請には一定の書類や条件が必要です。

審査と承認

申請が提出されると、関連する部署が申請を審査し、条件が満たされているかどうかを確認します。審査が通過すると、補助金が承認されます。

施工と報告

補助金を受けてアスベスト調査や除去を行った場合、その施工や作業の報告が必要な場合があります。

3. 兵庫県建築物アスベスト分析調査に対する補助(神戸市)

神戸市では、アスベストによる健康被害を防ぐために、建築物のアスベスト分析調査や除去に関する補助金制度を実施しています。この補助金制度は、所有者や管理者が安全な建物の環境を確保するための負担を軽減することを目的としています。

申請の流れ

補助対象となる建築物の確認

神戸市の補助金制度がどのような建築物に適用されるか確認します。一般的には、建築物の種類や用途によって適用範囲が異なる場合があります。

申請資格の確認

補助金を受けるための申請資格を確認します。これには、建築物の所有者や管理者であること、特定の条件を満たしていることが含まれます。 

申請手続きの実施

補助金を申請するために必要な手続きを実施します。これには、申請書類の提出や申請フォームの記入が含まれます。

審査と承認

申請が提出されると、関連する部署が申請内容を審査し、条件が満たされているかどうかを確認します。審査が通過すると、補助金が承認されます。

施工と報告

補助金を受けてアスベスト分析調査や除去を行った場合、その施工や作業の報告が必要な場合があります。

補助金交付までの流れ

1事前協議

  

2業者に見積を依頼

  

3神戸市に補助金交付申請

  

4補助金交付決定通知後に、アスベスト調査または除去等工事の契約・実施

  

5業者に対して支払い(補助金受理後でもかまいません)

  

6神戸市に実績報告

  

7神戸市より補助金額の通知を受けた後、請求・受け取り

補助金の限度額

(1)アスベスト調査事業に対する補助金の限度額は、25 万円。

(2)アスベスト除去等事業に対する補助金の限度額は、300 万円。

(3)上記各号の適用にあたっては、建築基準法に基づく一敷地ごとに 1 回のみ。

4. 神戸市アスベスト除去等工事に対する補助(神戸市)

調査の補助対象となる建築物

吹付け建材にアスベストが含有されているおそれのある、神戸市内の全ての民間建築物

対象外となるもの

解体予定の建築物、吹付け建材以外の建材(保温材、外壁塗材、成形板など)

調査に関する注意事項

6種類のアスベストについて、所定の分析調査を行うこと。

資格者(建築物石綿含有建材調査者)が調査すること。

申請方法

所定の申請書類で提出

必要書類

(1)事業の完了状況を撮影した写真

(2)アスベスト除去等に関して施工業者と締結した契約書の写し

(3)アスベスト除去等に関して前号契約書に基づく施工業者からの請求書の写し

(4)アスベストの除去等を講じる前及び講じた後について当該室内及び室外の、又作業中においては当該室内及び室外の更衣施設出入口、負圧・除じん装置排出装置吹出し口付近、養生シートの外側の、アスベスト粉じん濃度の測定結果を記載した書面

(5)アスベスト廃材の処分に関する法令等の届出の写し及び適正に処理したことを証する書類の写し

(6)前各号に掲げるものの他、市長が必要と認めるもの  

注意

原則として、申請は建築物の所有者が行うこととなります。

調査・工事等業務の契約は、補助金の交付が決定した後に行ってください。

補助金の交付決定前に契約した場合は補助を受けることができません。

他の国庫補助金が交付されている場合は補助を受けることができません。 

アスベスト除去等工事への補助

調査により吹付け建材が吹付けアスベスト等()であると判明したものについて、除去・封じ込め・囲い込みによる対策工事の費用を補助します。

※吹付けアスベスト・吹付けロックウール(アスベスト含有率が重量比0.1%を超えるもの)

除去等工事の補助対象となる建築物

含有調査の結果、吹付け建材が吹付けアスベスト等であると判明した民間建築物で、多数の者が利用するもの

「多数の者が利用するもの」とは、工場、集会所、病院、ホテル、共同住宅、学校、百貨店、展示場、物販店、飲食店、倉庫、自動車車庫、事務所、工場などを指します。

対象外となるもの

解体予定の建築物

吹付けアスベスト・吹付けロックウール(アスベスト含有率が重量比0.1%を超えるもの)以外の建材

多数の者が利用しないもの(一戸建ての住宅など)

除去等工事の補助金額

消費税を除く除去等工事費用の3分の1以内(上限は300万円)

工事に関する注意事項

確実に施工できる者(一般財団法人日本建築センターが審査証明した処理技術を有する者など)が施工すること。

資格者(建築物石綿含有建材調査者)が事業計画を策定し、その計画に基づく現場体制で実施すること。

除去等工事の完了後、建築物の全ての箇所において、アスベスト飛散防止対策が完了すること。

除去等工事を行った後、建築基準法関係規定に適合するものであること。

5. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。 

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、202241日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは岡山県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。 

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベストの記事一覧

アスベストに関する都道府県の補助金(京都編)について

目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(京都編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、

https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)

こちらの記事で以前記載しております。 

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている京都府の補助金について、説明いたします。 

※本コラムは、2024年6月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. 京都市吹付けアスベスト除去等助成事業

全国的にアスベストによる健康被害が顕在化し、大きな社会問題となっています。過去にアスベストを扱う仕事をされていた方やその家族、アスベストを扱う事業所周辺に居住していた方々に健康被害が発生しており、アスベストを吸入すると、肺がんやアスベスト肺、悪性中皮腫等の原因となるおそれがあると言われています。

そうした状況を踏まえ、京都市では、市民の安心・安全な市街地環境を確保するとともに、アスベストの被害を未然に防止するため、民間の建築物に使用された吹付けアスベストの対策について、次のような支援を行っています。

補助内容

① 含有調査

・補助対象となる費用:吹付け建材についてアスベスト含有の有無及び量を分析調査する費用(消費税及び地方消費税を除く。)

・補助率:100%

・限度額:25万円

② 除去等工事

・補助対象となる費用:吹付けアスベスト(※)の除去、封じ込め又は囲い込みの工事に要する費用(消費税及び地方消費税を除く。)

※吹付け石綿及び含有する石綿の重量が当該建築材料の重量の0.1%を超える吹付けロックウール

・補助率:3分の2

・限度額:100万円

補助対象者の要件

補助対象建築物の所有者で、補助事業を行う者であること。

  • ※ 補助対象建築物が分譲住宅等の区分所有建築物である場合は、管理組合の代表者が補助対象者となります。また、事業を実施する旨の管理組合の決議が必要です。
  • ※ 補助対象建築物に共有者がある場合は、事業の実施に関する共有者全員の同意が必要です。

補助対象建築物の要件

以下の全ての条件にあてはまる建築物であること。

  • ・本市の区域内に存する建築物
  • ・含有調査にあっては、アスベスト含有のおそれがある吹付け建材が使用されている建築物(石綿含有仕上塗材、石綿含有成形版等の吹付け建材以外の建材は対象になりません。)
  • ・除去等工事にあっては、吹付けアスベスト及び含有する石綿の重量が当該建築材料の重量の0.1%を超える吹付けロックウールが現に存する建築物
  • ・継続して使用する予定である建築物(解体予定の建築物には御利用いただけません)
  • ・本補助金のほかに、本補助金の交付の対象となる費用に対して、公的機関から、同種類似の補助金その他の金銭的給付の交付を受けていない建築物
  • ・建築基準法(以下「法」という。)第28条の2の規定について、法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物

含有調査について

① 補助の対象となる含有調査

  • ・建築物石綿含有建材調査者が、調査を実施する必要があります。
  • ・含有調査のうち、吹付け建材中のアスベストの有無(定性分析)、アスベストの量(定量分析)を調べる分析調査は、建築物石綿含有建材調査者とは別の方が行うことも可能です。
  • ・建築物石綿含有建材調査者の所属については、元請・下請の別はありません。

② 建築物石綿含有建材調査者とは

  • ・アスベストに関する知識があるだけでなく、建築物の調査の実務に精通しているアスベスト調査の専門家です。

③ 分析調査について

  • ・厚生労働省の通達(令和3年12月22日 基発1222第18号 等)に規定された分析法により行う必要があります。
  • ・定性分析、定量分析の2つの分析により、アスベスト含有の有無、含有量の判定を行います。

除去等工事について

① 補助の対象となる除去等工事

  • ・建築物石綿含有建材調査者が、除去等工事の実施計画の策定等を行う必要があります。
  • ・建築物石綿含有建材調査者の所属については、元請・下請の別はありません。

② 除去等工事の工法について

以下のいずれかの工法により実施する必要があります。

  • ・(一財)日本建築センター又は(一財)ベターリビングが審査証明を行った「吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術」を有する者が実施する、同審査証明を受けた工法
  • ・「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」又は「既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術指針・同解説」に従った工法

補助金交付申請に必要な書類

① 含有調査

  • (ア)(第1号様式)含有調査補助金交付申請書
  • (イ)補助対象建築物の位置図
  • (ウ)アスベストの含有のおそれがある吹付け建材のある場所を示す図面(平面図、天井伏図、断面図等)
  • (エ)アスベストの含有のおそれがある吹付け建材の現況写真(1箇所につき異なる角度から撮影した複数枚)又は吹付け建材が使用されていることが判断できる設計図書等(仕上げ表、矩計図等)
  • (オ)確認済証又は検査済証の写しその他補助対象建築物の建築年代の証明となるもの
  • (カ)補助対象建築物の登記事項証明書(3箇月以内に法務局で取得したもの)
  • (キ)含有調査に係る費用の複数の事業者が作成した見積書(建築物の所在地及び分析方法を明記したもの)
  • (ク)含有調査を行う建築物石綿含有建材調査者の調査者登録証の写し

② 除去等工事

  • (ア)(第2号様式)除去等補助金交付申請書
  • (イ)含有調査の添付書類 (イ) (オ) (カ) と同様の書類
  • (ウ)吹付けアスベストが施工された場所を示す図面(平面図、天井伏図、断面図等)
  • (エ)吹付けアスベストの現況写真(箇所ごと)
  • (オ)含有調査結果を記した書類
  • (カ)除去等に係る費用の複数の事業者が作成した見積書(建築物の所在地を明記したもの)
  • (キ)審査証明書の写し
  • (ク)実施計画の策定を行う建築物石綿含有建材調査者の調査者登録証の写し

※ 補助対象建築物が区分所有者建築物である場合は、事業を実施する旨の決議があることを証明する書類等が必要です。
※ 補助対象建築物に共有者がある場合は、事業の実施に関する共有者全員の同意書が必要です。
※ 補助対象者が交付申請等の手続きを代理人に委任される場合は、委任状が必要です。
※ その他市長が必要と認める書類の提出を求める場合があります。

3. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは京都府だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベストに関する都道府県の補助金(静岡編)について

目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(静岡編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、

https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について) 

こちらの記事で以前記載しております。

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている静岡県の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、2024年6月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. 吹付けアスベスト等の対策に関する補助制度について(静岡県)

静岡県内には、アスベスト含有建材の調査や除去工事に対する補助制度を用意している市町があります。

南伊豆町 地域整備課 含有調査・除去工事

西伊豆町 産業建設課 含有調査のみ

沼津市 まちづくり指導課 含有調査・除去工事

三島市 住宅政策課 含有調査・除去工事

御殿場市 建築住宅課 含有調査のみ

伊豆市 都市計画課 除去工事のみ

伊豆の国市 環境政策課 含有調査のみ

清水町 都市計画課 除去工事のみ

長泉町 建設計画課 除去工事のみ

富士宮市 建築住宅課 含有調査・除去工事

富士市 建築指導課 含有調査・除去工事

静岡市 建築指導課 含有調査・除去工事

焼津市 建築指導課 含有調査のみ

掛川市 都市政策課 含有調査・除去工事

御前崎市 都市政策課 除去工事のみ

浜松市 建築行政課 含有調査・除去工事

3. 静岡市におけるアスベスト対策補助金制度

静岡市では、建築物に吹付けられているアスベストの飛散による健康被害を防止するとともに、健康被害に対する市民の不安の解消を図るため、吹付けアスベストが施工されている民間建築物等に対して、分析調査や除去等にかかる費用の一部について補助金を交付しています。平成7年度(1995年度)以前に施工された建築物には、耐火、吸音・断熱、結露防止のためにアスベストが含有された建材が使用されています。アスベスト含有吹付け材は、現場で施工されたもので、経年劣化によりもろくなり飛散するおそれがあります。

補助金の対象 

静岡市内の民間建築物の所有者等が行う民間建築物吹付けアスベスト対策事業 

  • ① アスベスト分析調査事業
    建築物の壁、柱、天井等に吹付けられた建材に含有しているアスベスト有無の分析調査をする事業
  • ② アスベスト除却等事業
    建築物の壁、柱、天井等に吹付けられたアスベストを除去し、封じ込め、又は囲い込みをする事業

補助金の額

  • ① アスベスト分析調査事業
    当該事業に要する経費の額以内(ただし上限25万円/建築物)
  • ② アスベスト除却等事業
    当該事業に要する経費の3分の1以内(建築物を除却する場合は、アスベスト除去等費用相当分。ただし上限60万円/敷地)

申請手続き

補助金の申請には以下の書類が必要です。 

  • ① アスベスト分析調査事業の補助金交付申請に必要な書類
    • (ア)補助金交付申請書(様式第1号)
    • (イ)建築物の所有者が確認できるもの
    • (ウ)建築物の建築年月日及び用途が確認できるもの
    • (エ)写真(建築物の全景、対象部位及び状況が確認できるもの)
    • (オ)図面(案内図、配置図、各階平面図、立面図、断面図など)
    • (カ)アスベスト分析調査事業費の見積書
    • (キ)分析調査者が建築物石綿含有建材調査者であることを証する書類
    • (ク)その他

 

  • ②アスベスト除却等事業の補助金交付申請に必要な書類
    • (ア)補助金交付申請書(様式第2号)
    • (イ)アスベスト分析調査結果報告書
    • (ウ)建築物の所有者が確認できるもの
    • (エ)建築物の建築年月日及び用途が確認できるもの
    • (オ)写真(建築物の全景、対象部位及び状況が確認できるもの)
    • (カ)図面(案内図、配置図、各階平面図、立面図、断面図など)
    • (キ)アスベスト除却等事業費の見積書
    • (ク)アスベスト除却等事業に関する計画書(調査者が記名押印したものに限る)
    • (ケ)事業計画策定者が建築物石綿含有建材調査者であることを証する書類
    • (コ)その他

その他

  • アスベスト分析調査事業は、建築物石綿含有建材調査者による調査に基づき実施する必要があります。補助金の交付を受ける前に、建築物石綿含有建材調査者がいる分析調査機関に分析調査を依頼してください。
  • 詳しくは、静岡市ホームページ等でご確認ください。

4. 民間建築物吹付けアスベスト対策事業について(浜松市)

浜松市では、吹付けアスベストの飛散による健康被害の防止と市民の不安解消を図る為に、吹付けアスベストの分析調査や「飛散防止工事」を行う民間建築物に対して、補助金を交付しています。

規制の対象となる吹付けアスベスト

石綿障害予防規則等に基づき、クリソタイル(白石綿)・クロシドライト(青石綿)・アモサイト(茶石綿)・アクチノライト・アンソフィライト・トレモライトなどのアスベストが重量で0.1パーセントを超えて含有する吹付けアスベストが規制の対象となります。

アスベスト分析調査について

吹付けアスベストの使用が疑われる建築物において、アスベストの含有の有無を調査する場合に補助金を受けることができます。【アスベスト分析調査事業】 

飛散防止工事について(除去・封じ込め・囲い込み)について

規制の対象となる吹付けアスベストが存在する建築物において、アスベストの除去、封じ込め、囲い込み等の飛散防止工事を行う場合に補助金を受けることができます。【アスベスト除去等事業】

それぞれの工法には特徴があり、工事費も異なりますので、専門家(建築物石綿含有建材調査者等)に相談して下さい。 

補助条件と内容等

補助対象者は下記のとおりです。

浜松市内に建築された民間建築物の所有者等で、以下の条件を満たす方

  • ・浜松市の納税義務者である場合、市税を滞納していない
  • ・浜松市補助金交付規則による暴力団排除条項の各号に該当しない

手続きの方法

申請窓口は、建築行政課(市役所本館4階)です。北部都市整備事務所、区役所、市民サービスセンター、協働センターでは申請できません。

事後の申請はできませんので、分析機関や飛散防止工事の施工業者と契約する前に、建築行政課と事前協議を行ってください。

5. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは静岡県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

アスベストに関する都道府県の補助金(兵庫編)について

目次:
アスベストに関する都道府県の補助金(兵庫編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、
https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)
こちらの記事で以前記載しております。 

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている東京都の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、202427日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. アスベスト調査に関する都道府県の補助金(兵庫県)

兵庫県では、アスベストによる健康被害を防ぐために、建築物や施設のアスベスト調査や除去に関する補助金制度が設けられている場合があります。このような補助金は、建物のオーナーや管理者に対して、安全な建物の環境を確保するための負担を軽減することを目的としています。

兵庫県の補助金制度について正確な情報を入手するためには、兵庫県の自治体や関連する部署、または兵庫県のウェブサイトを確認することが必要です。自治体や県によって異なるケースもありますが、一般的には次のような手順で補助金の申請が行われます。

補助金の対象範囲の確認: 兵庫県の補助金制度がどのような対象範囲を持つか確認します。特定の建物や施設、または特定の用途に対して補助金が適用される場合があります。

申請資格の確認: 補助金を受けるための申請資格を確認します。これには、所有している建物や施設の条件、あるいは他の要件が含まれます。

具体的な補助金の内容や申請方法は都道府県によって異なりますが、一般的には以下のような内容が含まれます。

アスベスト調査費用の一部補助

アスベストの有無や状況を把握するための調査費用の一部を補助する制度があります。これには建物や施設の調査費用が含まれます。

アスベスト除去費用の一部補助

アスベストが確認された場合、その除去にかかる費用の一部を補助する制度があります。この補助は、除去工事に必要な作業や材料費などをカバーします。

対象施設の種類

一般的には、住宅、学校、公共施設、事業所などが対象となります。

申請手続き

補助金の申請手続きは、各都道府県の環境部門や保健部門などにお問い合わせいただくか、ホームページなどで案内されている場合があります。申請には一定の書類や条件が必要です。

審査と承認

申請が提出されると、関連する部署が申請を審査し、条件が満たされているかどうかを確認します。審査が通過すると、補助金が承認されます。

施工と報告

補助金を受けてアスベスト調査や除去を行った場合、その施工や作業の報告が必要な場合があります。

3. 兵庫県建築物アスベスト分析調査に対する補助(神戸市)

神戸市では、アスベストによる健康被害を防ぐために、建築物のアスベスト分析調査や除去に関する補助金制度を実施しています。この補助金制度は、所有者や管理者が安全な建物の環境を確保するための負担を軽減することを目的としています。

申請の流れ

補助対象となる建築物の確認

神戸市の補助金制度がどのような建築物に適用されるか確認します。一般的には、建築物の種類や用途によって適用範囲が異なる場合があります。

申請資格の確認

補助金を受けるための申請資格を確認します。これには、建築物の所有者や管理者であること、特定の条件を満たしていることが含まれます。 

申請手続きの実施

補助金を申請するために必要な手続きを実施します。これには、申請書類の提出や申請フォームの記入が含まれます。

審査と承認

申請が提出されると、関連する部署が申請内容を審査し、条件が満たされているかどうかを確認します。審査が通過すると、補助金が承認されます。

施工と報告

補助金を受けてアスベスト分析調査や除去を行った場合、その施工や作業の報告が必要な場合があります。

補助金交付までの流れ

1事前協議

  

2業者に見積を依頼

  

3神戸市に補助金交付申請

  

4補助金交付決定通知後に、アスベスト調査または除去等工事の契約・実施

  

5業者に対して支払い(補助金受理後でもかまいません)

  

6神戸市に実績報告

  

7神戸市より補助金額の通知を受けた後、請求・受け取り

補助金の限度額

(1)アスベスト調査事業に対する補助金の限度額は、25 万円。

(2)アスベスト除去等事業に対する補助金の限度額は、300 万円。

(3)上記各号の適用にあたっては、建築基準法に基づく一敷地ごとに 1 回のみ。

4. 神戸市アスベスト除去等工事に対する補助(神戸市)

調査の補助対象となる建築物

吹付け建材にアスベストが含有されているおそれのある、神戸市内の全ての民間建築物

対象外となるもの

解体予定の建築物、吹付け建材以外の建材(保温材、外壁塗材、成形板など)

調査に関する注意事項

6種類のアスベストについて、所定の分析調査を行うこと。

資格者(建築物石綿含有建材調査者)が調査すること。

申請方法

所定の申請書類で提出

必要書類

(1)事業の完了状況を撮影した写真

(2)アスベスト除去等に関して施工業者と締結した契約書の写し

(3)アスベスト除去等に関して前号契約書に基づく施工業者からの請求書の写し

(4)アスベストの除去等を講じる前及び講じた後について当該室内及び室外の、又作業中においては当該室内及び室外の更衣施設出入口、負圧・除じん装置排出装置吹出し口付近、養生シートの外側の、アスベスト粉じん濃度の測定結果を記載した書面

(5)アスベスト廃材の処分に関する法令等の届出の写し及び適正に処理したことを証する書類の写し

(6)前各号に掲げるものの他、市長が必要と認めるもの  

注意

原則として、申請は建築物の所有者が行うこととなります。

調査・工事等業務の契約は、補助金の交付が決定した後に行ってください。

補助金の交付決定前に契約した場合は補助を受けることができません。

他の国庫補助金が交付されている場合は補助を受けることができません。 

アスベスト除去等工事への補助

調査により吹付け建材が吹付けアスベスト等()であると判明したものについて、除去・封じ込め・囲い込みによる対策工事の費用を補助します。

※吹付けアスベスト・吹付けロックウール(アスベスト含有率が重量比0.1%を超えるもの)

除去等工事の補助対象となる建築物

含有調査の結果、吹付け建材が吹付けアスベスト等であると判明した民間建築物で、多数の者が利用するもの

「多数の者が利用するもの」とは、工場、集会所、病院、ホテル、共同住宅、学校、百貨店、展示場、物販店、飲食店、倉庫、自動車車庫、事務所、工場などを指します。

対象外となるもの

解体予定の建築物

吹付けアスベスト・吹付けロックウール(アスベスト含有率が重量比0.1%を超えるもの)以外の建材

多数の者が利用しないもの(一戸建ての住宅など)

除去等工事の補助金額

消費税を除く除去等工事費用の3分の1以内(上限は300万円)

工事に関する注意事項

確実に施工できる者(一般財団法人日本建築センターが審査証明した処理技術を有する者など)が施工すること。

資格者(建築物石綿含有建材調査者)が事業計画を策定し、その計画に基づく現場体制で実施すること。

除去等工事の完了後、建築物の全ての箇所において、アスベスト飛散防止対策が完了すること。

除去等工事を行った後、建築基準法関係規定に適合するものであること。

5. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。 

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、202241日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。

これは岡山県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。 

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

土壌調査の記事一覧

土壌汚染の要措置区域について

土壌汚染の要措置区域について

土壌汚染された場所は、要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されます。今回は土壌汚染の要措置区域について、汚染の除去等、汚染土壌の搬出についてご紹介します。

土壌汚染区域の指定(要措置区域・形質変更時要届出区域)

 都道府県知事は、土壌汚染状況調査の結果報告を受けた際に報告を受けた土地を、健康被害のおそれの有無に応じて①要措置区域又は②形質変更時要届出区域に指定します。(以下2つまとめて「要措置区域等」とする)

①要措置区域

要措置区域とは、土壌汚染状況調査の結果汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌汚染の摂取経路がある区域のことです。健康被害が生ずるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要となります。 

②形質変更時要届出区域

形質変更時要届出区域とは、土壌汚染状況調査の結果汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌汚染の摂取経路がない区域のことです。健康被害が生ずるおそれがないため、汚染の除去等の措置は必要ではありません。

下記で詳しくみていきましょう。

要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されるまで

土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がない場合は要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されません。それではどうなると指定されるのでしょうか。

①土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある
健康被害のおそれがある場合・・・土壌汚染の摂取経路があり、健康被害が生じるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要な区域、すなわち要措置区域に指定されます。

②土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある
→健康被害のおそれがない場合・・・土壌汚染の摂取経路がなく、健康被害が生じるおそれがないため、汚染の除去等の措置が不要な区域(摂取経路の遮断が行われた区域を含む)、すなわち形質変更時要届出区域に指定されます。

つまり、要措置区域・形質変更時要届出区域に指定されるのに共通していることは、「土壌溶出量基準・土壌含有量基準を超える有害物質がある」ということです。そこから健康被害があるかないかにより要措置区域又は形質変更時届出区域に指定されます。

汚染の除去等の措置について

 健康被害のおそれのある要措置区域では、都道府県知事等は土地の所有者等に対し、人の健康被害を防止するために必要な限度において講ずべき汚染の除去等の措置(指示措置)等を示して汚染除去等計画の作成及び提出を指示します。

指示措置は、

地下水等経由の摂取リスクの観点からの土壌汚染がある場合(土壌溶出量基準に適合しない場合)は地下水の水質の測定、封じ込め等です。封じ込めとは、汚染土壌を封じ込めて地下水等による汚染の拡散を防止する措置です。原位置封じ込めや遮水工封じ込め、遮断工封じ込め等があります。 

直接摂取のリスクの観点からの土壌汚染がある場合(土壌含有量基準に適合しない場合)は、盛土等です。

なお、指示措置が土壌汚染の除去とされるのは、土地の用途からみて限定的な場合になります。土地の所有者等は、指示措置のほか、これと同等以上の効果を有すると認められる汚染の除去等の措置のうちから講じようとする措置(実施措置)を選択することが出来ます。

汚染除去等計画に記載された実施措置については、各措置に応じ技術的基準が定められており、これに適合しない場合は、都道府県知事等から計画の変更命令が出されます。

土地の所有者等は、汚染除去等計画に記載された実施措置が完了したときは、都道府県知事等に措置の完了等の報告をしなければなりません。

一方、形質変更時要届出区域では、土壌汚染の摂取経路がなく健康被害の生ずるおそれがないため、汚染除去等の措置を求められることはありません。ただし、土地の形質の変更を行う場合は、都道府県知事等にあらかじめ届出が必要となります。

 

搬出の規制について

 要措置区域・形質変更時要届出区域から汚染土壌を搬出する場合には、事前の届出義務があります。このほか汚染土壌の運搬は運搬基準の遵守と管理表の交付・保管義務があります。

さらに汚染土壌を要措置区域等外へ搬出する者は、原則としてその汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託しなければならないと定められています。汚染土壌処理業者とは、汚染土壌の処理を業として営む者を言い、営業に当たっては、都道府県知事等の許可が必要です。

なお、汚染土壌の処理の委託の例外として、汚染土壌について処理の委託を行わずに、一定の条件を満たした他の要措置区域等へ移動することができます。

搬出の届出

要措置区域等内から汚染土壌を搬出する場合は、搬出する汚染土壌の所在を把握しておく必要があります。

汚染土壌を搬出する際には、搬出する者は搬出に着手する日の14日前までに都道府県知事等に対する届出の義務があります。

届出書には、汚染土壌を要措置区域等内から搬出する際に、人への健康被害のおそれを生じさせないようにしなければならないという観点から、要措置区域等の所在地や特定有害物質による汚染状態、運搬の方法、汚染土壌を処理する者及びその施設等を記載することになります。

また、汚染土壌を一定の条件を満たした他の要措置区域等へ移動する場合の届出書には、要措置区域等の所在地や特定有害物質による汚染状態、運搬の方法、搬出先の要措置区域等の所在地等を記載し、一定の条件を満たすことを証する書類を提出することになります。

一方、搬出する汚染土壌を再度分析して指定基準に適合していることが確認され、その旨について都道府県知事等の認定を受けている場合は、前述の14日前の届出書の提出は不要になります。

運搬基準

 汚染土壌の運搬とは、要措置区域等内の汚染土壌を、当該要措置区域等の境界線を越えるところから汚染土壌処理施設又は一定の条件を満たした他の要措置区域等まで移動させる行為すべてをいいます。

土壌の運搬に伴い、汚染を拡散させるおそれがあるため、運搬に関する基準が定められており、自動車・船舶・列車等の車両の両側面に汚染土壌を運搬している旨の表示義務等があります。

また、運搬には自動車等に積載している状態のほか、保管施設での一時的保管も含まれます。

特定有害物質を含まない砂利等の運搬とは違い、汚染土壌を基準に適合しない方法で運搬を行った場合には、罰則規定も設けられています。

管理票

汚染土壌がきちんと運搬され処理又は他の要措置区域等で土地の形質の変更に使用されたかどうかを管理することは大事なことです。これは、汚染土壌が運搬途中で不法投棄され適正に処理されない可能性があるためです。

そのため、土壌汚染対策法では、汚染土壌を搬出、運搬、処理又は使用する際に管理票を使用することを定めています。管理票は、汚染土壌を運搬するときや処理するときなどに、期限内に関係者に交付し、又は回付する義務などがあります。

なお管理票ついては定まった様式があります。

また、管理票の保存については、書面による保存か電磁的記録による保存が可能です。

 汚染土壌処理業

汚染土壌処理業とは、都道府県知事等から許可を受けて汚染土壌の処理を行う事業のことです。

許可を受けるには、施設と申請者の能力が基準を満たしていることのほか、欠格要件に該当していないことが必要です。

また汚染土壌処理業者は、汚染土壌の処理に当たって処理の基準を遵守する義務があります。

そのほか、汚染土壌処理業者が所有する汚染土壌処理施設(浄化等処理施設・セメント製造施設・埋立処理施設・分別等処理施設・自然由来等土壌利用施設)に変更が生じた際には、変更の許可又は届出が必要となることがあります。

最後に

要措置区域における土壌汚染対策は地域の持続可能な発展のために不可欠です。早急な対策が求められるため、真剣に取り組み土壌汚染を適切に除去・搬出する汚染土壌処理業者を見つけることが大事です。

株式会社エコ・テックの土壌汚染対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【参考URL】

・土壌汚染対策法について(法律、政令、省令、告知、通知)| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/law/kaisei2009.html)

・パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/pamph_law-scheme/index.html)

・第3章要措置区域の指定| 環境省
(https://www.env.go.jp/press/files/jp/20572.pdf)

土壌汚染対策の課題と現状について

土壌汚染は、現代社会における重要な環境問題の一つです。産業の発展や人間の活動に伴う化学物質や廃棄物の排出が主な原因であり、その影響は生態系、農薬、健康に及んでいます。今回は土壌汚染対策の課題と現状について考えていきます。

土壌汚染とは

土壌は私たち人間を含め地中にいる生き物が生活する場であり、土壌に含まれる水分や養分が私たちの食の元となる農作物を育てています。そのため土壌は私たち人間を含んだ生き物が生きていく上でなくてはならないものです。

土壌汚染とは、土壌が人間にとって有害な物質により汚染された状態のことをいいます。原因としては工場の操業に伴い原料として用いる有害な物質を不適切に取り扱ってしまったり、有害な物質を含む液体を地下に染み込ませてしまったりすることなどが考えられます。土壌汚染の中には人間の活動に伴って生じた汚染だけでなく、自然由来で汚染されているものも含まれます。 (1) 

①人為的原因による土壌汚染

工場等の操業に伴い原料として用いる有害物質を含む液体を地下に染み込ませてしまったり、有害物質を含む固体を不適切に取り除いてしまったりすることなどにより、土壌が有害物質によって汚染された状態。 

②自然由来の土壌汚染

人為的原因によるものではなく、自然状態の地層にもともと含まれている有害物質による土壌汚染のことをいい、地質的に同質な状態で広く存在しているのが特徴。

土壌汚染の特徴は、土壌汚染の原因となっている有害な物質は、水の中や大気中と比べて移動しにくく、土の中に長い期間とどまりやすいとされています。そして目に見えないため、汚染されていることに気づきにくく、いったん土が汚染されると排出をやめても長い間汚染が続きます。そのため、人の健康や生態系などに長い期間にわたり影響を及ぼします。

土壌汚染対策法とは

土壌汚染対策法とは、土地の汚染を見つけるための調査や、汚染が見つかったときにその汚染により私たちに悪い影響が生じないように土壌汚染のある土地の適切な管理の仕方について定める、いわば健康を保護することを目的とされた法律です。

平成14年に土壌汚染対策法が成立しました。課題として上がっているものを解決するために、

①法律に基づかない土壌汚染の発見の増加→調査のきっかけを増やすことで解決させる

②汚染土壌を掘り出す掘削除去に偏重→健康リスクの考え方を理解してもらうことで解決させる

③汚染土壌の不適正処理→汚染土壌をきちんと処理してもらうことで解決させる

これらを実施することを目的として平成214月に土壌汚染対策法の改正法が成立され平成224月から改正法が施行されました。

その後も施行状況の見直し検討が行われ平成29519日に土壌汚染対策法の一部を改正する法律が公布され第1段階が平成3041日に施行され第2段階は平成3141日に施行されました。(1)

毎年のように改正され最新の改正は令和47月に土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令施行・汚染土壌処理業に関する省令の一部を改正する省令施行が施行されました。

土壌汚染対策法では、土壌汚染状況調査の結果、特定有害物質によって「汚染状態に関する基準」に適合しないとみなされた土地を、要措置区域等に指定された土地として扱うことになっています。

土壌汚染対策の課題について

土壌汚染対策の課題について、下記で一つずつみていきましょう。

①汚染源の特定と管理の難しさ

土壌汚染の原因となる汚染源は多岐にわたります。産業活動、廃棄物処理、農薬や科学費用の使用、交通量の増加などさまざまな要因が土壌汚染の要因となります。そのため、特定の汚染源を特定するためには、緻密な調査と分析が必要です。また、それぞれの汚染源が複合的に影響し合うこともあり、特定や影響範囲の把握が難しくなります。

②技術の限界

土壌汚染には、さまざまな種類の化学物質が関与しています。その種類は多岐にわたります。それぞれの化学物質に対する浄化技術は異なるため、全ての汚染物質に対応できる技術を開発することは難しいです。

地下水や地下に埋まった廃棄物など観測やアクセスが難しい場所からの汚染源に対処する技術は限られています。そのため、地下深くにある汚染源にアクセスして効果的に浄化する技術の開発が必要です。 

③経済的負担

土壌汚染の浄化には膨大な費用がかかります。特に深刻な汚染地域の浄化や地下深くにある汚染源へのアクセスが困難な場合、浄化作業には高額なコストが必要です。また、使用される技術や材料によっても費用が変わりますが、一般に土壌汚染の浄化は高額な費用が必要となります。

また、過去の産業活動や廃棄物処理によって生じた土壌汚染の責任の所在が明確でない場合、浄化費用の負担を巡って争いが生じることがあります。

以上のように、汚染源の特定と管理の難しさ、技術の限界、経済的負担などの多くの要因が複雑に絡み合った問題が、土壌汚染の課題として挙げられます。

土壌汚染対策の現状について

平成14年の土壌汚染対策法の施行以降、土壌・地下水汚染の調査および浄化の件数は右肩上がりの増加を示しています。土壌汚染対策法の施行以前の3倍以上に達しています。汚染の原因としては、鉱工業などの産業活動に関連する排水および廃棄物の不適切な処理が相当数にのぼり、汚染物質を含む地下浸透や粉じんの排出による事例も多く、土壌・地質汚染の原因となる化学物質には、鉛、ヒ素、水銀などの重貴金属類、トリクロロエチレン、ベンゼンなどの揮発性有機加工物(VOC)、PCBおよびダイオキシン類、農薬類がある。いずれも土壌中の蓄積性あるいは残留性があり、人への健康被害が懸念される有害物質です。 

環境省により、土壌汚染対策法の施行状況等について、全国の都道府県・政令市を対象として令和4年度の調査が実施されました。令和4年度に土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査結果が報告された件数は、1,576件でした。このうち、土壌の汚染状態が指定基準を超過し、要措置区域等に指定された件数は590件で、前年度530件より増加し、制度が施行された平成22年4月からの累計では6350件となりました。

また、都道府県・政令市別の施行状況は、下記の通りです。

法第3条に基づく有害物質使用特定施設の使用の廃止件数及び一時的免除件数は「関東地区」、「近畿地区」、「中部地区」の順に多かった。形質変更届出件数、調査命令件数及び調査結果報告件数(第1項又は第8項)はともに「関東地区」「近畿地区」、「中部地区」の順に多かった。

法第4条に基づく形質変更届出件数は「関東地区」、「九州地区」、「中国四国地区」の順に多く、調査命令件数は「関東地区」、「近畿地区」、「九州地区」の順に多かった。調査結果報告件数(第2項又は第3項)は「関東地区」、「近畿地区」、「九州地区」の順に多かった。

法第6条に基づく要措置区域の指定件数は「関東地区」、「九州地区」、「中部地区」の順に多かった。

法第 11 条に基づく形質変更時要届出区域の指定件数は「関東地区」、「近畿地区」、「中部地区」の順に多かった。

法第 14 条に基づく指定の申請件数は「関東地区」、「近畿地区」、「中国四国地区」の順に多かった。 

令和4年度土壌汚染対策法の施行状況及び 土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果について|環境省

(https://www.env.go.jp/content/000216011.pdf)より

最後に

土壌汚染は複雑な問題であり、その解決には多岐にわたる取り組みが必要です。さまざまな側面からの取り組みが求められます。土壌汚染の調査と浄化は土壌汚染対策の中で最も重要な取り組みであり、技術の進歩や経済的負担により効果的な対策が実現されることが期待されます。

株式会社エコ・テックの土壌汚染対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

土壌汚染のリスクについて

近年、土壌汚染は環境問題の中でますます注目されています。その理由は、土壌が私たちの生活や健康に直接影響を与える重要な要素であるからです。今回は土壌汚染・土壌汚染対策法について述べた後土壌汚染のリスクについて考えていきます。

土壌汚染とは

 土壌は私たち人間を含め地中にいる生き物が生活する場であり、土壌に含まれる水分や養分が私たちの食の元となる農作物を育てています。そのため土壌は私たち人間を含んだ生き物が生きていく上でなくてはならないものです。

土壌汚染とは、土壌が人間にとって有害な物質により汚染された状態のことをいいます。原因としては工場の操業に伴い原料として用いる有害な物質を不適切に取り扱ってしまったり、有害な物質を含む液体を地下に染み込ませてしまったりすることなどが考えられます。土壌汚染の中には人間の活動に伴って生じた汚染だけでなく、自然由来で汚染されているものも含まれます。 (1)

①人為的原因による土壌汚染

工場等の操業に伴い原料として用いる有害物質を含む液体を地下に染み込ませてしまったり、有害物質を含む固体を不適切に取り除いてしまったりすることなどにより、土壌が有害物質によって汚染された状態。 

②自然由来の土壌汚染

人為的原因によるものではなく、自然状態の地層にもともと含まれている有害物質による土壌汚染のことをいい、地質的に同質な状態で広く存在しているのが特徴。

土壌汚染の特徴は、土壌汚染の原因となっている有害な物質は、水の中や大気中と比べて移動しにくく、土の中に長い期間とどまりやすいとされています。そして目に見えないため、汚染されていることに気づきにくく、いったん土が汚染されると排出をやめても長い間汚染が続きます。そのため、人の健康や生態系などに長い期間にわたり影響を及ぼします。

土壌汚染対策法とは

 土壌汚染対策法とは、土地の汚染を見つけるための調査や、汚染が見つかったときにその汚染により私たちに悪い影響が生じないように土壌汚染のある土地の適切な管理の仕方について定める、いわば健康を保護することを目的とされた法律です。 

平成14年に土壌汚染対策法が成立しました。課題として上がっているものを解決するために、

①法律に基づかない土壌汚染の発見の増加調査のきっかけを増やすことで解決させる

②汚染土壌を掘り出す掘削除去に偏重→健康リスクの考え方を理解してもらうことで解決させる

③汚染土壌の不適正処理→汚染土壌をきちんと処理してもらうことで解決させる

これらを実施することを目的として平成214月に土壌汚染対策法の改正法が成立され平成224月から改正法が施行されました。

その後も施行状況の見直し検討が行われ平成29519日に土壌汚染対策法の一部を改正する法律が公布され第1段階が平成3041日に施行され第2段階は平成3141日に施行されました。(1)

毎年のように改正され最新の改正は令和47月に土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令施行・汚染土壌処理業に関する省令の一部を改正する省令施行が施行されました。

土壌汚染対策法では、土壌汚染状況調査の結果、特定有害物質によって「汚染状態に関する基準」に適合しないとみなされた土地を、要措置区域等に指定された土地として扱うことになっています。

土壌汚染のリスク

 土壌汚染は、人間の活動や産業活動によって化学物質が土壌に放出され、土壌の品質が低下する現象です。これには工業廃棄物、農薬、貴金属、石油製品などが含まれます。これらの物質が土壌に浸透すると、土壌の生態系や地下水に悪影響を与え、最終的には人間の健康にも影響を及ぼします。

土壌汚染のリスクはさまざまな要因によって引き起こされます。工業化が進むにつれて、工場や製造施設からの排出物が土壌に流出しやすくなります。また、農薬や化学肥料の過剰な使用、廃棄物の不適切な処理も土壌汚染の原因です。さらに、事故や災害によっても土壌汚染が引き起こされる可能性があります。これらの要因が組み合わさると土壌が持つ本来の健康な状態が損なわれ、生態系全体が影響を受けるおそれがあります。

土壌の汚染があってもすぐ私たちの健康に影響があるわけではなく、土壌汚染対策法では、土壌汚染による健康リスクを以下の2つの場合に分けて考えています。

① 地下水等経由の摂取リスク

土壌に含まれる有害物質が地下水を溶け出して、その有害物質を含んだ地下水を口にすることによるリスク

例:土壌汚染が存在する土地の周辺で、地下水を飲むための井戸や蛇口が存在する場合

② 直接摂取リスク

土壌に含まれる有害物質を口や肌などから直接摂取することによるリスク

例;子どもが砂場遊びをしているときに手についた土壌を口にする、風で飛び散った土壌が直接口に入ってしまう場合

土壌汚染対策法はこれらの健康リスクをきちんと管理するために作られました。同法では、①地下水等経由の摂取リスクの観点からすべての特定有害物質について土壌溶出量基準が、②直接摂取リスクの観点から特定有害物質のうち9物質について土壌含有量基準が設定されています。

① 地下水経由の摂取によるリスクに対する基準(土壌溶出量基準)

汚染土壌から特定有害物質が地下水に溶出し、その地下水を飲用することによる健康リスクに対して定められている基準で、一生涯(70年間)12Lの地下水を飲用し続けることを想定して設定されています。

② 直接摂取によるリスクに対する基準(土壌含有量基準)

特定有害物質が含まれる汚染土壌を直接摂取することによる健康リスクに対して定められている基準で、一生涯(70年間)汚染土壌のある土地に居住し、1日当たり子ども(6歳以下)200mg、大人100mgの土壌を摂食することを想定して設定されています。

土壌汚染に関する問題とは、土壌汚染が存在すること自体ではなく、土壌に含まれる有害な物質が私たちの体の中に入ってしまう経路(摂取経路)が存在していることです。この経路を遮断するような対策を取れば有害な物質は私たちの中に入ってくることはなく、土壌汚染による健康リスクを減らすことができます。つまり土壌汚染があったとしても、摂取経路が遮断されきちんと健康リスクの管理ができていれば私たちの健康に何も問題はありません。(2)

有害物質の摂取による健康リスク

 土壌汚染を引き起こしている有害物質の摂取経路が存在すると考えられる場合は、健康被害が生じる可能性があり、その健康被害が生じる恐れ(健康リスク)の程度は、有害物質に有害性がどの程度高いかという点と、有害物質がどの程度摂取されているかという2つの要素から決まります。健康リスクは、土壌中の有害物質の有害性が高くなればなるほど、また、有害物質の摂取量が多くなれなるほど高くなります。

土壌中の有害物質の有害性×土壌中の有害物質の摂取量=土壌汚染による健康リスク

土壌汚染のリスクへの備え

土の中の有害物質は大気中や水中と比べて移動しにくく、拡散されにくいため、汚染された土や地下水は人に暴露しないように遮断する措置をとれば、リスクを低減することができます。土壌汚染対策法によって措置の方法は封じ込め、遮断、浄化などの方法があります。措置の方法によってメリット・デメリットがあるため、それを見極めて措置を行わなければなりません。早めに状況把握し、土壌汚染対策を行うことが重要といえます。そして土壌汚染を発生させないことが土壌汚染のリスクへの備えとなります。

最後に

土壌汚染は調査をしなければ汚染されているか否か判断が難しい場合があります。土壌汚染対策法基準を超えた土壌汚染が見つかった場合には、有害物質等取扱事業者や土地改変者が土壌汚染等対策指針に従って適切な措置を講ずることとなります。 

株式会社エコ・テックの土壌汚染対策工事について

株式会社エコ・テックでは、調査・分析だけでなく対策方法のプランニングや土地の活用方法のご提案まで、土壌汚染の専門家として様々なアドバイスを行っています。土壌汚染にまつわる一連の問題解決に向け、調査から浄化、リサイクルまで、トータルで承ります。全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

(1)パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/pamph_law-scheme/index.html)

(2)土壌汚染対策法|公共財団法人日本環境協会
(https://www.jeas.or.jp/dojo/law/outline.html)

(3)土壌汚染対策基準|愛知県
(https://www.pref.aichi.jp/kankyo/kansei-ka/houreii/jyorei-1/rinku/d-kijyun.html)

参考URL

・土壌汚染対策法について(法律、政令、省令、告知、通知)| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/law/kaisei2009.html)

・パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」| 環境省
(https://www.env.go.jp/water/dojo/pamph_law-scheme/index.html)

・土壌汚染による環境リスクを理解するために|公共財団法人日本環境協会
(https://www.jeas.or.jp/dojo/business/promote/booklet/files/06/all.pdf)

解体の記事一覧

解体工事における粉じんの規制や基準について

解体工事は、建築物の老朽化や都市再開発などに伴い、日常的に行われる作業です。しかし、解体作業には多くのリスクが伴い、その中でも特に問題視されるのが「粉じん」です。粉じんは、健康被害を引き起こす可能性があり、適切な管理が求められます。今回は、解体工事における粉じんの規制や基準についてご紹介します。

粉じんとは

粉じんとは、解体工事や建設現場などで発生する微細な固体粒子のことを指します。これらの粒子は空気中に浮遊し、吸入することで呼吸器系に深刻な影響を及ぼすことがあります。特に、石綿(アスベスト)やシリカなど有害物質を含む粉じんは、長期にわたって健康に悪影響を与えることが知られています。

解体工事において発生する粉じんの種類・健康への影響

解体工事において発生する粉じんには、さまざまな種類が存在します。これらは主に解体される建物の材料や使用される工法によって異なります。解体工事で特に問題となる粉じんの種類を下記でみていきましょう。

①鉱物性粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

シリカ粉じん

コンクリート、レンガ、タイル、石材の解体

吸入するとシリコーシスや肺がんのリスクが高まる

微細なシリカ粒子は肺に侵入しやすく、長期的の吸入で健康被害を引き起こす

石綿(アスベスト)粉じん

古い建物の断熱材、屋根材、壁材などに使用されているアスベスト

吸入すると石綿肺、中皮腫、肺がんなどの深刻な健康問題を引き起こす

非常に細かい繊維状の粒子で、特に解体時に空中に飛散しやすい

②金属粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

鉛粉じん

古い塗料やパイプ、電気配線の被覆素材に含まれる鉛

吸入や接種によって鉛中毒を引き起こし、神経系や腎臓、血液に悪影響を与える

微細な鉛粒子は長期間にわたって体内に蓄積される

鉄粉じん

鉄骨構造の建物の解体、鉄製の部材の切断や研磨作業

鉄粉じんは吸入すると肺や気道に炎症を引き起こすことがある

鉄の粉じんは比較的大きく、主に呼吸器の上部に影響を与える

③有機粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

木材粉じん

木造建築物の解体、木製部材の切断や研磨

吸入するとアレルギー性鼻炎、喘息、さらには一部の木材に含まれる化学物質による発がん性リスクもある

微細な木材粉じんは吸入しやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性が高い

④その他の粉じん

名称

発生源

健康被害

特徴

プラスチック粉じん

プラスチック製品や合成樹脂を含む建材の解体

吸入すると呼吸器系に炎症を引き起こし、特に焼却時に発生する有毒ガスによる健康リスクが高い

微細なプラスチック粉じんは空中に長時間浮遊することがある

塗料や接着剤由来の粉じん

古い塗料や接着剤を含む建材の解体

吸入すると化学物質によるアレルギー反応や中毒症状を引き起こすことがある

粉じんは揮発性有機化合物(VOC)を含むことがあり、吸引すると体内で化学反応を起こす

粉じんの規制や基準について

 粉じんに関する法的規制や基準は、主に労働安全衛生法や大気汚染防止法および関連する政令や省令によって規定されています。

①労働安全衛生法

労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守るために制定された法律であり、粉じんに関する規定も含まれています。粉じんが発生する作業を行う場合、事業者は適切な管理措置を講じる義務があります。これは、局所排気装置の設置や作業環境測定の実施が含まれます。

作業者は防塵マスクなど個人保護具を着用しなければなりません。特に、高濃度の粉じんが発生する現場では、高性能の保護具が必要です。

粉じん作業に従事する労働者は、定期的に健康診断を受けることが義務付けられています。これにより、早期に健康被害を発見し、適切な対応を取ることができます。

②大気汚染防止法

大気汚染防止法は、環境中の汚染物質を規制する法律であり、解体工事における粉じんも対象となります。大気汚染防止法では、人の健康に被害を生じるおそれのある物質を「特定粉じん」(現在、石綿(アスベスト)を指定)、それ以外の粉じんを「一般粉じん」と定めています。

飛散防止対策として、解体工事中に粉じんが周囲に飛散しないように、防塵シートの設置や散水による抑制が義務付けられています。また、一定規模以上の解体工事を行う場合、事前に行政機関への届出が必要です。これには、工事計画や飛散防止対策の詳細が含まれます。

③特定粉じん障害予防規則

特定粉じん障害予防規則は、特に有害な粉じんに対する予防策を定めた規則です。これには、石綿(アスベスト)やシリカなどの取り扱いに関する厳しい基準が含まれています。

石綿(アスベスト)を含む建材の解体作業を行う場合、石綿作業主任者の配置が義務付けられています。主任者は、作業の適切な管理と指導を行います。また、石綿(アスベスト)を扱う作業場では、定期的に作業環境を測定し、その結果を記録・保存する必要があります。これにより、労働者の安全を確保します。

特定建設材料に該当する建築材料

大気汚染防止法により、解体等工事の元請負業者又は自主施工者は、建築物又は工作物の解体等を行うときはあらかじめ特定建設材料の使用の有無を調査することなどが義務づけられています。特定建設材料とは、吹付け石綿、石綿を含有する断熱材、保温材及び耐火被覆材、石綿含有成型板等、石綿含有仕上塗材のことを示します。

改正前は、石綿含有仕上塗材は規制対象ではありませんでしたが、改正後に追加されすべての石綿含有建材が対象になりました。

特定建築材料の区分

建築材料の具体例

吹付け石綿

①  吹付け石綿、②石綿含有吹付けロックウール(乾式・湿式)、③石綿含有ひる石吹付け材、④石綿含有パーライト吹付け材

石綿を含有する断熱材

①  屋根用折板裏断熱材、②煙突用断熱材

石綿を含有する保温材

①  石綿保温材、②石綿含有けいそう土保温材、③石綿含有パーライト保温材、④石綿含有けい酸カルシウム保温材、⑤石綿含有水練り保温材

石綿を含有する耐火被覆材

①  石綿含有耐火被覆板、②石綿含有けい酸カルシウム板第2

石綿を含有する仕上塗材

①  石綿含有建築用仕上塗材

石綿含有成形板等

①  石綿含有成形板、②石綿含有セメント管、③押出成形品

特定建設材料に該当する建築材料の例
www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/より

粉じん対策・管理

解体工事においては、これらの粉じんの発生を最小限に抑えることが重要です。具体的な対策・管理方法を以下みていきましょう。

①防塵シート

解体工事を囲むように防塵シートを設置し、粉じんの外部への飛散を防止します。シートは建物全体を覆う形で取り付けることが一般的です。防塵シートは風による粉じんの飛散を抑える効果があり、周囲の環境や住民への影響を減少させます。補足対策として、シート自体に散水することで、粉じんの付着を促し、さらに飛散を抑える効果が期待できます。

②散水による抑制

解体工事が行われる現場全体、特に粉じんが大量に発生する建材の破砕や切断作業周辺に散水装置を設置します。作業中および作業前後に定期的に散水を行い、粉じんの舞い上がりを抑えます。散水により、粉じんが湿気を帯びて重くなり、地面に落ちやすくなるため、空気中の粉じん濃度を低減できます。

③局所排気装置の設置

粉じんが発生する作業エリアに排気フードを設置し、ダクトを通じて外部に粉じんを排出する方法と、高濃度の粉じんが発生する作業エリアや機械の近くに集塵機を設置する方法があり、排気フードとダクトの設置は、発生源から直接粉じんを吸引するため、作業環境中の粉じん濃度を大幅に低減することができて、集塵機の設置は、粉じんをフィルターで捕集し、クリーンな空気を排出するため、作業者の吸入リスクを軽減することができます。

④個人保護具の着用

防塵マスク・保護メガネ・作業服を着用することで、粉じんの吸入、皮膚への粉じんの付着を最小限に防ぐことができます。

⑤作業環境の定期的な測定と管理

重力法や光散乱法を用いて、作業環境中の粉じん濃度を定期的に測定します。これにより粉じん濃度が基準値を超えた場合、直ちに対策を講じることができます。また、作業環境の安全性を常に最適な状態に保つため、測定結果に基づき、排気装置の設置箇所の見直しや散水頻度の増加、作業手順の改善などを行うことで粉じんの管理ができます。

最後に

解体工事における粉じん対策は、労働者の健康と安全を守るために欠かせない要素です。業者は、労働安全衛生法や大気汚染防止法、特定粉じん障害予防規則に基づく管理を徹底し、環境や地域住民への影響も考慮した対策を行うことが求められます。

株式会社エコ・テックの解体工事について

株式会社エコ・テックでは、家屋、建物の事前調査から解体計画の作成だけでなく、解体工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。 

全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので解体工事に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

  

参考URL

大気環境中へのアスベスト飛散防止対策について | 環境省
(
www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/) 

石綿総合情報ポータルサイト | 厚生労働省
(ishiwata.mhlw.go.jp/)

解体工事における建設リサイクル法の対象について

解体工事における廃棄物処理は、環境への影響が大きく、資源の有効活用が急務です。建設リサイクル法は、この課題に取り組むための重要な法律です。今回は建設リサイクル法について詳しくご紹介します。

建設リサイクル法とは

 建設リサイクル法は、平成125月に制定されました。近年、廃棄物の発生量が増大し、廃棄物の最終処分場のひっ迫及び廃棄物の不適正処理等、廃棄物をめぐる問題が深刻化しています。建設工事に伴って廃棄されるコンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材の建設廃棄物は、産業廃棄物全体の排出量及び最終処分量の約2割を占めている背景と、今後建設廃棄物の排出量の増大が予想される背景から、この解決策として、資源の有効な利用を確保する点から、これらの廃棄物について再資源化を行い、再び利用していく建設リサイクル法が制定されました。

建設リサイクル法では、特定建設資材(コンクリート(プレキャスト板等を含む)、アスファルト・コンクリート・木材)を用いた建築物に係る解体工事又はその施工に特定建設資材を使用する新築工事等であって一定規模以上の建設工事(対象建設工事)について、その受注者に対して分別解体等及び再資源化等を行うことを義務付けています。

建設リサイクル法の対象及び概要

 建設リサイクル法の主な内容は、次の3点です。

①建築物等に使用されている建設資材に係る分別解体及び建設資材廃棄物の再資源化等の義務付け

②発注又は自主施工者による工事の事前届出、元請業者からの発注者への書面による報告の義務付け

③解体工事者の登録制度や技術管理者による解体工事の監督

以下詳しくみていきましょう。 

①建築物等に使用されている建設資材に係る分別解体及び建設資材廃棄物の再資源化等の義務付け

→特定建設資材を用いた建築物等の解体工事、特定建設資材を使用する新築工事等で一定規模以上の工事(対象建設工事)については、特定建設資材廃棄物を基準に従って工場現場で分別(分別解体等)し、再資源化等することが義務付けられています。

特定建設資材とは、

・コンクリート

・コンクリートと鉄から成る建設資材

・アスファルト・コンクリート

のことを指します

対象建設工事の種類

規模の基準

建築物の解体工事

床面積の合計80

建築物の新築・増築工事

床面積の合計500

建築物の修繕・模様替等工事(リフォーム等)

工事金額の額1億円

建築物以外の工作物の工事(土木工事等)

工事金額の額500万円

建設工事の実施にあたっては『分別』と『リサイクル』が必要です|東京都
(https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/seisaku/recy/recy_pamphlet.pdf)より

ここでの解体工事とは、建築物の場合、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根板又は横架材で建築物の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は自身その他の振動若しくは衝撃を支える部分を解体することをさします。

②発注又は自主施工者による工事の事前届出、元請業者からの発注者への書面による報告の義務付け

→対象建設工事の発注者及び自主施工者は、工事に着手する日の7日前までに届出を各市町村へ出さなければなりません。

③解体工事者の登録制度や技術管理者による解体工事の監督

→解体工事を行うには、以下の建設業に関する許可を得なければなりません。

建築工事業

土木工事業

とび・土木工事業

これらの工事業許可を得ている業者であれば解体工事を行うことができます。一方で、建築工事業や土木工事業などの許可がない場合、解体工事業登録を行うことが求められます。 

解体工事を行う際、現場管理を行う者を技術管理者といいます。技術管理者は、建設工事の施工にあたり、その施工計画を作成し、具体的な工事の工程管理や工事目的物、工事仮設物、工事用資材等の品質管理を行う、一定規模以上の建設工事の施工にあたり、下請人を適切に指導、監督する、工事規模が大きくなることによって複雑化する工事監理を行う者のことを指します。技術管理者になるためには下記の資格が必要となります。 

実務経験(主なもの)

大学(指定学科卒):2年以上

高校(指定学科卒):4年以上

その他:8年以上

資格者

1級建設機械施工技士

2級建設機械施工技士(1or2種に限る)

1級土木施工管理技士

2級土木施工管理技士(土木)

1級建築施工管理技士

2級建築施工管理技士(建築、躯体)

1級建築士

2級建築士

技術士

とび技能士

解体工事施工技士

解体工事に求められる技術者資格について|国土交通省
(https://www.mlit.go.jp/common/001050229.pdf)より

分別解体等の手順について

 分別解体等は以下の手順で行います。

①対象建築物等に関する調査の実施

対象となる建築物等、その周辺状況、作業場所、搬出経路、残存物品の有無等の調査を行います。

②分別解体等の計画の作成

次の事項を内容とする計画を策定します。

(イ)対象建築物等に関する調査の結果及び工事着手前に講じる措置の内容

(ロ)工事の工程の順序及び工程ごとの作業内容と分別解体等の方法

(ハ)対象建築物等に用いられた特定建設資材廃棄物の種類ごとの量の見込み及びその発生が見込まれる場所

(ニ)その他分別解体等の適正な実施を確保するための措置 等

③工事着手前に講じる措置の実施

工事の実施前に作業場所及び搬出経路の確保等を図ります。また、残存物等、特に家電リサイクル法の対象物について、発注者が事前に搬出を行ったか確認します。

④工事の施工

計画に基づいて解体工事を施工します。工事は、技術上、安全管理上等の条件を踏まえ、必要に応じて手作業又は手作業及び機械作業の併用により行います。 

建築設備・内装材等の取り外し

内装材に木材がある場合は、木材と一体となった石膏ボード等の建設資材→木材の順序で取り外します。

屋根ふき材の取り外し

土木建造物の解体の場合、土木建造物の付属物土木建造物本体基礎・基礎ぐいの順に解体します。

外装材・上部構造部分の取り壊し

上部構造部分とは、構造耐力上主要な部分のうち、基礎・基礎ぐいを除いた部分のことです。

基礎及び基礎ぐいの取り壊し

分別解体等・再資源化等の発注から実施への流れ

 工事の発注者や元請負業者等は次のことを行う必要があります。適正な分別解体等及び再資源化等の実施を確保するために、発注者による工事の事前届出や元請負業者から発注者への完了報告、現場における標識の掲示などが義務付けられています。また、発注者から受注者への適正なコストの支払いを確保するため、契約書面に解体工事に要する費用や再資源化等に要する費用等を明記することが必要です。 

①受注者は、対象建設工事の策定及び発注者への説明を行う

対象建設工事の元請業者は、発注者に対し、建築物等の構造、工事着手時期、分別解体等の計画等について書面を交付して説明することが必要です。

②発注者は元請負業者と契約を行う

発注者が元請業者とかわす対象建設工事の契約書面においては、分別解体等の方法、解

体工事に要する費用及び再資源化等に要する費用や、再資源化等のために特定建設資材

廃棄物を持ち込む予定の施設の名称等の明記が必要です。

③発注者は各市町村に事前届出を出す

発注者は、工事着手の7日前までに、分別解体等の計画等について、都知事(特別区の長又は一部の市長)に届け出ることが必要です。

④受注者は下請負人に告知と契約を行う

元請業者が下請負人とかわす対象建設工事の契約書面においては、分別解体等の方法、

解体工事に要する費用及び再資源化等に要する費用や、再資源化等のために特定建設資

材廃棄物を持ち込む予定の施設の名称等の明記が必要です 

⑤受注者は分別解体等・再資源化等の実施、技術管理者による施工の管理、現場における標識の掲示を行う

分別解体等、再資源化等の実施にあたっては、解体工事業者は、解体工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲示します。また、工事の施工を管理する技術管理者の配置が必要です。なお、建設業許可業者が工事を行う場合は、建設業法に基づく標識の掲示や技術者の配置が必要となります。

⑥受注者は元請負業者へ再資源化等の完了の確認及び発注者への報告を行う

→元請業者は、再資源化等が完了したときは、その旨を発注者に報告するとともに、再資源化等の実施状況に関する記録を作成、保存します。

建設工事の実施にあたっては『分別』と『リサイクル』が必要です|東京都
(https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/seisaku/recy/recy_pamphlet.pdf )より

最後に

建設リサイクル法は、解体工事における廃棄物の処理とリサイクルを適正化することで、環境保護と資源の有効活用を促進する重要な法律です。建設リサイクル法を遵守し、解体工事における廃棄物の適切な処理と再利用に務める業者(受注者)を探すことが重要です。

株式会社エコ・テックの解体工事について

株式会社エコ・テックでは、家屋、建物の事前調査から解体計画の作成だけでなく、解体工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので解体工事に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

解体工事におけるライフラインの撤去について

解体工事は、建物の取り壊しや改修を行う際欠かせないプロセスです。しかし、建物内にはさまざまなライフラインが通っており、これらを適切に撤去することが重要です。今回は解体工事におけるライフラインの撤去についてご紹介します。

ライフラインとは

ライフラインとは生活に欠かせない水道、ガス、電気、通信などのインフラ設備のことを指します。これらのライフラインは建物内を通っており、解体工事の際には安全かつ効率的に撤去する必要があります。

これらのライフラインは、都市や地域のインフラストラクチャーとして整備され、安定した生活や経済活動を支える役割を果たしています。解体工事においては作業中の安全性や周囲への影響を考慮して行われます。

解体工事の際に撤去をしなければならないライフラインは、

・ガス

・電気

・水道

・電話

・インターネット回線

・浄化槽

が挙げられます。

ライフラインの撤去の重要性

 ライフラインの撤去は解体工事において非常に重要なプロセスです。その重要性を以下の点に分けて詳しく説明します。 

①安全確保

ライフラインは、建物や施設の機能を支える重要な要素であり、これらが残ったまま解体工事を行うと、事故や災害のリスクが高まります。例えば、電気やガスが残っている状態で解体作業を行うと、火災や爆発の危険性があります。水道管が破損すると大規模な水漏れが発生し、周囲の建物や地域に被害をもたらす可能性があります。これらのリスクを回避するためにもライフラインの撤去は不可欠です。

②作業効率の向上

ライフラインが撤去されていない状態では、解体作業が制限されることがあります。例えば、電気やガスの供給が続いている場合、それらの設備や配管が作業エリアを占領し、作業効率を低下させる可能性があります。ライフラインを事前に撤去することで、解体工事がスムーズに進行し、計画通りのスケジュールで完了することができます。

周囲への影響の最小化

ライフラインの撤去は、周囲の建物や地域に与える影響を最小限に抑えるためにも重要です。特に、水道やガスなどの漏れが周囲に影響を与える可能性がある場合、これらのライフラインを早期に撤去することで、被害の拡大を防ぐことができます。また、通信ラインの撤去も、周囲のインフラやサービスへの影響を考慮して行われる必要があります。 

以上のようにライフラインの撤去は解体工事において安全性や効率性を確保するために不可欠な作業といえます。

ライフラインの撤去作業

ライフラインの撤去作業は、以下の手順で行われます。

①計画

まず、解体対象となる建物や施設内のライフラインを確認し、撤去すべきライフラインを特定します。これには、建物の図面や現地調査を行い、水道管、ガス管、電気配線、通信ラインなどの位置や状態を把握します。その後、撤去作業の計画を立てます。作業範囲や時間帯、安全対策などを考慮し、作業の流れを決定します。

②切断と閉鎖

撤去するライフラインを切断し、供給を停止します。電気やガス、水道などのライフラインは専門の作業者が行います。また、撤去作業が行われるエリアや周囲の建物に対して、必要ならば通知し、閉鎖作業を行います。これにより周囲への影響を最小限に抑えます。 

③安全確認

ライフラインが完全に撤去されたことを確認します。特に電気やガスなどの高リスクなライフラインについては、専門家による安全確認を行います。これにより作業エリアの安全性を確保し、事故や災害を防止します。 

④撤去処理

撤去されたライフラインは適切に処理されます。リサイクル可能な部品は再利用され、廃棄物は適切に処分されます。これにより環境への負担を最小限に抑え、資源の有効活用を図ります。

以上の手順でライフラインの撤去作業が行われます。

解体工事前のガスの撤去の連絡について

ガスは火災や爆発の危険性が高いため、慎重な取り扱いが求められます。解体工事前に必ずガス会社へ連絡しなくてはなりません。ガスの供給方法は大きく分けて、

①プロパンガス

②集中プロパン

③都市ガス

この3つに分かれます。プロパンガスは、個別プロパンとも呼ばれており、各家庭にボンベを設置してガスを供給していく方法をとっています。このボンベにガス会社への問い合わせ先が記載されています。

集中プロパンは、アパートやマンション、また工場のような事業者向けに供給されています。ボンベが一箇所に貯蔵されています。その貯蔵されているボンベからガスを供給している方法をとっているので、プロパンガスと同様、このボンベにガス会社への問い合わせ先が記載されています。

都市ガスはプロパンガスや集中プロパンのようなボンベがなく、道路の下に通ったガス管から供給しているため、ガスの開栓時に渡された契約書に記載されたガス会社を確認し問い合わせる必要があります。

ガス会社に連絡する際は、ガス管の撤去まで必要なのにそれがされなかったなどの大きなトラブルを防ぐために、供給停止だけでなく、「解体工事のための撤去作業」と伝えなければなりません。また、ガス停止の際は依頼者の立ち合いが必要となります。余裕を持ってガス会社へ撤去の連絡をしましょう。

解体工事前の電気の撤去の連絡について

感電や漏電など大きな事故に繋がる危険性が高いため、ガス同様慎重な取り扱いが求められます。電力会社にもガスの撤去の際と同様に、「解体工事のための撤去作業」と伝えることが大切です。電力会社に連絡する際は、メーター番号が必要となります。電気停止の際は依頼者の立ち合いが必要となります。余裕を持って電力会社へ撤去の連絡をしましょう。

解体工事前の水道の撤去の連絡について

解体工事の際、水道だけは工事中も塵やホコリが舞ってしまうのを抑えるために使用するため工事前の撤去の必要はありません。工事完了時に停止します。

 解体工事前の電話線の撤去の連絡について

固定電話を使用している場合、電話線の撤去が必要です。契約している電話の通信会社へ連絡する必要があります。ガスや電気ほどの重要度はありませんが、余裕を持って通信会社へ撤去の連絡をしましょう。

 解体工事前のインターネット回線の撤去の連絡について

インターネット回線は電線のように電柱を通って光ファイバーが引かれている場合が多く、インターネット回線の撤去をしないと感電や周辺住民に迷惑をかけてしまう恐れがあります。回線業者に切り離しの連絡をしましょう。

 解体工事前の浄化槽撤去の連絡について

浄化槽は、汲み取りをせずに解体工事してしまうと、汚水が地下に流れ出してしまう恐れがあります。浄化槽の清掃は専門業者へ依頼することがほとんどです。どこの業者へ連絡するのかわからない場合はお住まいの役所へ問い合わせると教えてもらえます。

ライフライン撤去の期間

解体する建物のガス、電気、電話、水道などライフラインの引き込み配管、配線の撤去について停止・解約を行います。ガスは配線を切り、電気、電話は電柱からの引き込み部分の取り外しを解体前に行います。水道は解体工事中に作業することがほとんどです。

どのライフラインも早めにライフライン会社への連絡が必要です。電気・水道に関しては特に時間がかかるため遅くても工事開始14日前までに連絡しなくてはなりません。ライフライン会社への連絡はすぐ終わりますが撤去出来るまでの期間を考えると2週間はみておいた方が良いと言えます。解体工事が決まったらすぐ連絡することを推奨します。

最後に

ライフラインの撤去は解体工事において安全性や効率性を確保するために不可欠な作業です。十分な計画と専門知識を持った業者によって行われることで、解体工事が円滑に進行し、周囲への影響を最小限に抑えることができます。

株式会社エコ・テックの解体工事について

株式会社エコ・テックでは、家屋、建物の事前調査から解体計画の作成だけでなく、解体工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京・名古屋・大阪・岡山・福岡等)で、無料相談・無料見積もりを実施しておりますので解体工事に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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